無罪主張に被害女性「絶句して泣き崩れた」 元地検トップ性的暴行

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2024年12月11日 19:13  毎日新聞

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毎日新聞

記者会見で2次被害の防止を訴える女性検事(手前)=大阪市北区で2024年12月11日午後2時15分、高良駿輔撮影

 元大阪地検検事正の北川健太郎被告(65)が関わったとされる性的暴行事件で、被害に遭った女性検事が11日に大阪市内で記者会見を開き、職場で中傷されたなどとする「2次被害」を訴えた。事件に関係する同僚の副検事の罷免や、ハラスメント行為の調査を求めているという。


 被告は大阪市内の官舎で6年前、酒に酔って抵抗できない状態の部下の女性に性的暴行を加えたとして、準強制性交等罪に問われている。10月の初公判で起訴内容を争わなかったが、弁護人が12月10日に一転して無罪主張する方針を示した。


 女性は会見で「否認に転じたことを知り、絶句して泣き崩れた。『同意があったと思っていた』として無罪を争うのは、被害者を恐怖に陥れる行為だ」と訴えた。


 女性は、事件直前の懇親会に同席していた副検事が被告側に捜査情報を提供したり、女性のことを「虚偽告訴」「性行為に同意していた」などと周囲に言いふらしたりしたと主張。既に国家公務員法違反や名誉毀損(きそん)などの疑いで告発・告訴している。11日の会見では11月22日付で検察官適格審査会に罷免を申し立てたことも明らかにした。そのうえで大阪地検に対し、中傷のハラスメント行為があったとして調査の実施を求めている。


 女性は大阪地検に所属し、現在は休職中だという。「検察は大切で大好きな組織だ。二度と組織内での犯罪やハラスメントが起きないよう、起きた時は適正に対応できるように、意識などの改善を求めたい」と訴えた。


 検察官適格審査会は、国会議員や最高裁判事らで構成。全ての検事は3年に1回の審査を受け、法相の請求や一般からの申し立てがあった場合は委員が職権で審査するかどうかを決める。過去に罷免されたのは行方不明となった副検事1人しかいない。【高良駿輔】



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