東京・歌舞伎町の路上で泥酔し寝ていた40代の男性を保護し、事故を未然に防いだとして、警視庁がタクシー運転手の男性に感謝状を贈りました。男性は今年入社したばかりの“新人ドライバー”でした。
警視庁新宿署が感謝状を贈ったのは、国際自動車のタクシー運転手・星莉斗さん(23)です。
星さんは先月、新宿区歌舞伎町の路上で泥酔し寝ていた40代の男性を発見し、警察官に引き継ぐまで保護しました。
星莉斗さん
「車通りの多い繁華街で、まさか人が倒れているとは思いもしませんでしたので、かなり驚きました」
タクシーは空車で走行中でしたが、男性が車道に横たわっているのを見つけると、すぐに車を近くに寄せて止め、警察に通報しました。
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星莉斗さん
「とにかく危ないので、とりあえず保護しようと。警察が来るまでの間、急に起き出して車道に飛び出したりしないように様子をみてました」
星さんは今年入社したばかりの“新人タクシードライバー”。それでも落ち着いた対応ができたのには、ある理由がありました。
国際自動車板橋営業所 原義夫 所長
「路上に横たわる人を見つけた車のドライブレコーダーの映像を、朝の点呼の際に流したりしています」
都内を中心にタクシー事業を展開している国際自動車は今年1月、同じく新宿区で酔っぱらって路上で寝ていた人を保護し、新宿署から感謝状を贈られたことをきっかけに、路上で横たわる人を見つけた際の対処について指導を強化していたのです。
国際自動車板橋営業所 原義夫 所長
「今回もそうなんですけども、路上で横になっている人の横を、空車のタクシーがどんどん通っていくんですよ。ドライバーが気がついて、しっかり対応してくれる。これは我々にとってすごく嬉しいことです」
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警視庁によりますと、都内では去年1年間に12人が酒に酔い路上で寝ている際に車などに轢かれ死亡していて、歩行者の死亡事故のうち、およそ2割を占めます。
警視庁新宿署の国府田剛署長は、「このような事故は、非常に死亡率が高い。道路を利用する全ての方に危険な状態にある場面を見かけたら躊躇なく110番通報してほしい」としています。