2024−25シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第6節の全18試合が10日から11日にかけて各地で開催された。
大会全体を通して唯一の5連勝を飾っているリヴァプールは、ここまで1勝4敗と苦しい戦いが続くジローナの本拠地に乗り込んだ。試合は序盤から両チーム複数回の決定機を作りながら、スコアレスの時間が長く続いたものの、63分にモハメド・サラーがPKでゴールネットを揺らし、リヴァプールが先手を取る。最終的にはこのゴールが決勝弾となり、リヴァプールは6連勝。遠藤航は終盤の88分よりピッチに立った。
前身大会も含めると過去最多15度の優勝を誇るレアル・マドリードは、ここまで2勝3敗と大会の盟主らしからぬ戦いが続いている。今節はここまで3勝2分と無敗を維持するアタランタの本拠地に乗り込んだ。試合は序盤の10分、ブラヒム・ディアスからのパスで見事に前を向いたキリアン・エンバペのゴールにより、アウェイチームが先手を取ったものの、前半アディショナルタイムにはシャルル・デ・ケテラーレのPKでアタランタが同点とする。だが、後半立ち上がりの56分、この試合がケガからの復帰戦だったヴィニシウス・ジュニオールが左足で勝ち越しゴールを奪うと、直後の59分にはロングフィード1本で抜け出したジュード・ベリンガムが追加点をゲット。アタランタは65分、アデモラ・ルックマンがボックス左からニアサイドを撃ち抜き、1点を返したものの、反撃はここまで。レアル・マドリードが3試合ぶりの白星を掲げた。
1−0で勝利した第1節のジローナ戦を最後に白星がないパリ・サンジェルマンは、敵地でザルツブルクを3−0で粉砕し、久々の勝ち点「3」をゲット。ザルツブルクに所属する川村拓夢は終盤の80分より途中出場した。レヴァークーゼンとインテルによる上位対決は、土壇場の90分にノルディ・ムキエレが決勝ゴールを奪い、レヴァークーゼンが勝利した。
前節終了時点でリーグフェーズの3位につけるバルセロナは、勝ち点「12」で並ぶ4位ドルトムントとの上位対決に臨んだ。試合はスコアレスで折り返した後半の52分、ダニ・オルモからのスルーパスに抜け出したハフィーニャがシュートを流し込み、バルセロナが先制したものの、60分にはセール・ギラシがPKを沈め、ドルトムントが試合を振り出しに戻す。75分にはゴール前のこぼれ球をフェラン・トーレスが押し込んでバルセロナが勝ち越すが、78分にはギラシがこの日2点目を奪って再び同点に。それでも、バルセロナは85分、カウンターの流れからF・トーレスが勝ち越し弾を奪い、3−2でタイムアップ。この結果、バルセロナが上位対決を制してリーグフェーズの2位に浮上した。
ここまで3勝1分1敗の勝ち点「10」で並ぶアーセナルとモナコの一戦は、34分にガブリエウ・ジェズスからの折り返しをブカヨ・サカが押し込んでアーセナルが先制。1点を追いかけるモナコは後半頭から南野拓実を投入し、1度は流れを引き寄せたものの、78分にはモナコのビルドアップにミスが発生し、サカが追加点を奪う。88分には途中出場のカイ・ハヴァーツがゴールネットを揺らし、3−0でアーセナルが勝利。リーグフェーズの3位に躍り出た。
ともに直近の公式戦10試合でわずか2勝と波に乗り切れていないユヴェントスとマンチェスター・シティの一戦は、53分にケナン・ユルディズの上げたクロスボールから、ドゥシャン・ヴラホヴィッチがヘディングシュートをねじ込み、ホームチームが先制に成功。1点を追いかけるマンチェスター・シティはここから前がかりになったものの、75分にはカウンターからウェストン・マッケニーがボレーシュートを沈めて勝負あり。ユヴェントスがCLでは4試合ぶりの勝利を掴んだ。
古橋亨梧、前田大然、旗手怜央の“日本人トリオ”が揃って先発したセルティックは、アウェイの地でディナモ・ザグレブとスコアレスドロー。シュトゥットガルトはホームでヤングボーイズを5−1で粉砕。チェイス・アンリはベンチ入りしたものの、出番はなかった。
アーセナルに所属する冨安健洋、フェイエノールトに所属する上田綺世、バイエルンに所属する伊藤洋輝、スポルティング所属の守田英正、ディナモ・ザグレブ所属の荻原拓也は、負傷の影響で第6節のメンバーからは外れた。
リーグフェーズ第6節の結果と順位表は以下の通り。なお、第7節は2025年1月21日から22日にかけて行われる。
【リーグフェーズ第6節結果一覧】
◼︎ディナモ・ザグレブ(クロアチア) 0−0 セルティック(スコットランド)
◼︎ジローナ(スペイン) 0−1 リヴァプール(イングランド)
◼︎ライプツィヒ(ドイツ) 2−3 アストン・ヴィラ(イングランド)
◼︎レヴァークーゼン(ドイツ) 1−0 インテル(イタリア)
◼︎アタランタ(イタリア) 2−3 レアル・マドリード(スペイン)
◼︎クラブ・ブルッヘ(ベルギー) 2−1 スポルティング(ポルトガル)
◼︎シャフタール・ドネツク(ウクライナ) 1−5 バイエルン(ドイツ)
◼︎ザルツブルク(オーストリア) 0−3 パリ・サンジェルマン(フランス)
◼︎スタッド・ブレスト(フランス) 1−0 PSV(オランダ)
◼︎アトレティコ・マドリード(スペイン) 3−1 スロヴァン・ブラチスラヴァ(スロバキア)
◼︎リール(フランス) 3−2 シュトゥルム・グラーツ(オーストリア)
◼︎ドルトムント(ドイツ) 2−3 バルセロナ(スペイン)
◼︎ユヴェントス(イタリア) 2−0 マンチェスター・シティ(イングランド)
◼︎ベンフィカ(ポルトガル) 0−0 ボローニャ(イタリア)
◼︎アーセナル(イングランド) 3−0 モナコ(フランス)
◼︎ミラン(イタリア) 2−1 ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア)
◼︎フェイエノールト(オランダ) 4−2 スパルタ・プラハ(チェコ)
◼︎シュトゥットガルト(ドイツ) 5−1 ヤングボーイズ(スイス)
【順位表】
順位:チーム(勝ち点/得点/失点/得失点)
1位:リヴァプール(18/13/1/12)
2位:バルセロナ(15/21/7/14)
3位:アーセナル(13/11/2/9)
4位:レヴァークーゼン(13/12/5/7)
5位:アストン・ヴィラ(13/9/3/6)
6位:インテル(13/7/1/6)
7位:スタッド・ブレスト(13/10/6/4)
8位:リール(13/10/7/3)
---ノックアウトステージ進出---
9位:ドルトムント(12/18/9/9)
10位:バイエルン(12/17/8/9)
11位:アトレティコ・マドリード(12/14/10/4)
12位:ミラン(12/12/9/3)
13位:アタランタ(11/13/4/9)
14位:ユヴェントス(11/9/5/4)
15位:ベンフィカ(10/10/7/3)
16位:モナコ(10/12/10/2)
17位:スポルティング(10/11/9/2)
18位:フェイエノールト(10/14/15/−1)
19位:クラブ・ブルッヘ(10/6/8/−2)
20位:レアル・マドリード(9/12/11/1)
21位:セルティック(9/10/10/0)
22位:マンチェスター・シティ(8/13/9/4)
23位:PSV(8/10/8/2)
24位:ディナモ・ザグレブ(8/10/15/−5)
---決勝トーナメントプレーオフ進出---
25位:パリ・サンジェルマン(7/6/6/0)
26位:シュトゥットガルト(7/9/12/−3)
27位:シャフタール・ドネツク(4/5/13/−8)
28位:スパルタ・プラハ(4/7/18/−11)
29位:シュトゥルム・グラーツ(3/4/9/−5)
30位:ジローナ(3/4/10/−6)
31位:ツルヴェナ・ズヴェズダ(3/10/19/−9)
32位:ザルツブルク(3/3/18/−15)
33位:ボローニャ(2/1/7/−6)
34位:ライプツィヒ(0/6/13/−7)
35位:スロヴァン・ブラチスラヴァ(0/5/21/−16)
36位:ヤングボーイズ(0/3/22/−19)
【大会方式について】
リーグフェーズは上位8チームがノックアウトステージに進出(ストレートイン)。9位から24位のチームはホーム&アウェイ形式の決勝トーナメントプレーオフへ回ることになる。ストレートインした8チームと決勝トーナメントプレーオフで勝利した8チームの計16チームで、ノックアウトステージが実施される。
リーグフェーズ終了時点で勝ち点が並んだ場合、得失点差、得点数で多い方が上位となる。それでも決着がつかない場合、リーグフェーズで対戦した8チームが獲得した合計のポイント数(8チームの勝ち点合算)が多い方が上位となる。なお、従来はグループステージ3位のチームがヨーロッパリーグの出場権を得ていたが、新フォーマットでは下位大会に回ることなく、リーグフェーズ敗退となる。
【動画】“盟主”レアル・マドリードが巻き替えしへ!