鈴鹿サーキットで行われているスーパーフォーミュラ公式/ルーキーテスト。12月12日のセッション2日間は今季途中までFIA F2に参戦していたファン・マヌエル・コレアが登場、KONDO RACINGの4号車をドライブした。
今季はDamsからFIA F2に参戦していたが、カタールとアブダビの2ラウンドには参戦しなかっため、彼にとってフォーミュラカーに乗るのはおよそ3カ月ぶり。「僕からしたら、ものすごく長いブランクだったよ!」と、フォーミュラカーのドライブを待ち望んでいる雰囲気だった。
改めて、テスト参加の経緯を聞くと「本当にギリギリのタイミングで……たしか1週間前くらいだった気がする。トヨタから『テストに参加できるけど、どうする?』と声をかけてもらった。スーパーフォーミュラはもちろん、鈴鹿を走るのが初めてだし、フォーミュラカー自体にもしばらく乗っていないから、すぐに『行く!』と返事をして飛行機を予約したよ」とコレア。
午前のセッションでは1周目のNISSINブレーキヘアピンでスピンを喫し赤旗中断の原因となったが、その後は着々と周回を重ねていき、1日を通して合計70周を走破。ベストタイムは午後のセッションで記録した1分38秒063だった。
スーパーフォーミュラの第一印象について聞くと「すごい!」とコレア。
「クルマに関してはすごく速いんだけど、マージンが少ないという印象だ。加えて鈴鹿はオールドトラックだから、それを強く感じる。とにかくアメージングな経験を積ませてもらった。鈴鹿サーキットを走ることができたというのも光栄だ。世界的に有名なコースだし、実際に走ってみると凄くチャレンジングだなと感じた」
近年ではリアム・ローソンや岩佐歩夢をはじめFIA F2を経験したドライバーがスーパーフォーミュラにやってくる機会が増えており、お互いのカテゴリーに関する比較が話題となるが、コレアはどう感じたのだろうか。
「パワーに関してはF2と大差ないと思った。だけど、スーパーフォーミュラのクルマは車重がすごく軽くてダウンフォースも大きい。コーナリングスピードは間違いなくこっちの方が速い」
「またスーパーフォーミュラは、パワステが付いている。それが僕にとっては慣れるまで少し時間を要した。F2はパワステがない分、いろいろなことを感じとることができるけど、スーパーフォーミュラはパワステが付いているので、そうはならない」
「もちろんタイヤも違うから、基本的にゼロから学びながら走った1日となった」
トヨタからの2025年ドライバー体制についての発表はないが、将来的なスーパーフォーミュラ参戦の可能性について聞くと「チャンスがあればぜひやりたい」とコレア。
「僕にとっても良い挑戦になるだろう。レーシングカーをドライブするのが好きだし、日本も好きだから、ここで長い時間を過ごすことができるとハッピーだ。だけど、僕だけで決められるわけではないし、トヨタやチーム次第のところではあるが、僕個人としてはいつでもオープンだよ」と前向きな姿勢をみせた。
なお、テスト3日目の4号車は、こちらもFIA F2に参戦したザク・オサリバンがドライブしている。