現地時間12日に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズの第6節で、マンチェスター・ユナイテッドはヴィクトリア・プルゼニ(チェコ)とのアウェイ戦を2−1で制した。同試合で途中出場から2ゴールをマークしてチームの勝利に貢献したデンマーク代表FWラスムス・ホイルンドは、後半アディショナルタイムのコートジボワール代表FWアマド・ディアロのプレーに対して激怒。両者は試合終了直後に口論を起こしたが、チームを率いるルベン・アモリム監督は特段問題視していないようだ。
問題のシーンは、後半アディショナルタイムの90+4分に訪れた。カウンターからディアロが抜け出すと、ホイルンドもディアロの横を並走してパスを出す選択肢を提供した。だが、ディアロは自らカウンターを完結させることを選び、結果としてシュートまで持ち込むことができなかった。これに激怒したホイルンドは、激しいジェスチャーでパスを出すよう要求。怒りが収まらなかったのか、試合終了直後にもディアロに向かって何かを叫ぶ様子がカメラに映し出され、ヒートアップした両者は口論を起こした。
イギリスメディア『ミラー』は現地時間12日、ホイルンドとディアロの口論に関するアモリム監督の見解を紹介。同指揮官は「私にとっては完璧なこと」と、選手同士の意見のぶつけ合いを歓迎する姿勢を示した。
「もし私たちが互いに戦う必要があるなら、それは家族のようなものだからだ。あれ(ホイルンドとディアロの口論)は私にとって非常に良い兆候。何かを感じる必要があるし、それこそが重要なのだ」
「気にしないときは何もしないし、何か気になることがある時は兄弟や父親、母親と喧嘩する。これは普通のことであり、前向きなことであり、健全なことだ。私は選手とキャプテンに落ち着くよう促しつつ、もしやり過ぎだと感じる行為があったらロッカールームに入るさ」
現在、マンチェスター・Uはプレミアリーグで2連敗を喫しているものの、ELではプルゼニ戦の勝利によって3連勝を記録。ノックアウトフェーズ直接進出圏内の7位まで順位を上げている。アモリム監督は、時に選手同士が感情を表に出して意見を主張することでチーム内にさらなる競争が生み出され、成績の向上にもつながると考えているのかもしれない。