陸上女子100メートル障害で今夏のパリオリンピック(五輪)代表の田中佑美(26=富士通)が16日、オンライン取材会に出席し、大きく飛躍した今季を総括した。
今年は五輪に初出場し、準決勝に進出。5月以降のほとんどの主要大会で12秒台をマークし、安定感のある走りを見せた。「初めての五輪でも周囲にのまれず、自分のペースでやるべきことに集中して試合を運べたのは大きな成功体験。大舞台で力を発揮できたことは、今後の試合に良いように働く」と手応えを示した。
シーズンオフには、モデルとして雑誌やウェブの媒体で取り上げられることも増えた。「今まで見られなかった世界が見られるのは良いリフレッシュになっている。その取材で関わってくださった方や、媒体を通じて見てくださった方に興味を持っていただけたら」。気分転換とともに、陸上ファンの裾野を広げる意味も見いだしている。
取材前日の15日には、26歳の誕生日も迎えた。「いつまでも若いフリはしていられない。中堅どころになってきた」と心境の変化を実感。国内では34歳の寺田明日香をはじめ、30歳の青木益未、29歳の福部真子ら、年齢を重ねても活躍し続けているハードラーが多いだけに「まだまだいけると思わさせてくれる」と刺激を受けている。
その先に見据えるのは、来年9月の世界選手権東京大会での活躍。23年世界選手権以降の主要国際大会へは世界ランキングによって出場権を得ていたが、来秋は参加標準記録(12秒73)突破での代表入りも1つの目標としている。「大きな大会が続き、疲弊はしますが、ぎゅっと詰まったこの3年間をしっかり走り抜けたい」と突き進んでいく。
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