「トー横」と呼ばれる東京・歌舞伎町のシネシティ広場で深夜徘徊(はいかい)したとして、警視庁少年育成課は16日、冬休み前の週末に中高生ら22人を東京都青少年健全育成条例に基づいて一斉補導したと発表した。首都圏以外にも、関西や四国から訪れていた若者もいたという。
警視庁によると、一斉補導は多くの若者が「トー横」に集まる冬休みを前に、7日と14日の深夜から翌早朝にかけて2回実施。12〜18歳の中高生ら男女計22人が補導された。今回とは別に、周辺では11月末までに前年同期比138人減の延べ725人が補導されている。
補導された若者らが、市販薬を過剰摂取して興奮状態などになる「オーバードーズ」(OD)目的で医薬品を所持しているケースは、前年同期比9件増の22件に上ったという。警視庁は、SNS(ネット交流サービス)で、ODに関する情報が広まっていることなどが背景にあるとみている。
また、警視庁は16日、一斉補導期間中に高校2年生の少女(17)を連れ去ったとして、住所・職業不詳、斎藤英理人容疑者(31)を未成年者誘拐容疑で逮捕したと発表した。
逮捕容疑は14日夜〜翌15日未明に約7時間にわたり、四国地方から上京した少女を、「トー横」周辺などで連れ回したとされる。斎藤容疑者は「1年ほど前に都内でナンパした少女がSNSで東京に来るとメッセージをくれたので会った。誘拐したつもりはない」と容疑を一部否認しているという。【加藤昌平】
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