先週、日曜日の中京芝1400m。フルゲートは18頭の条件になるが、そこに23頭が集まって5頭が非当選馬となった。これはまだ少ない方で、同じく日曜日の中山芝1600mは15頭が非当選馬となっている。ちなみに年明け、1回中山開催では中山芝1600mが2レース組まれているが、ここにも馬が集中することは間違いないだろう。
ただ、これは芝レースに限ったことではなく、同じく日曜日の中山ダート1200mでも9頭の非当選馬がいたことから、年明けは中距離以外の新馬戦は除外ラッシュになることが想定される。
【12月21日(土) 京都芝1600m】
◆リーティアコナル(牡、父Kingman、母ファハンムーラ、栗東・友道康夫厩舎)
現3歳の半兄カポデテュティカピ(父Frankel)はJRAでは4戦して未勝利に終わっているが、本馬は父がKingman。日本で活躍する産駒には2021年NHKマイルCを勝ったシュネルマイスターや現2歳では新馬、ダリア賞と連勝しているプリティディーヴァ(美浦・田中博康厩舎)などがいる。
8月22日に栗東でゲート試験に合格した後は牧場へ戻って調整。11月に栗東へ再入厩すると、坂路やCW、DP、プールなどいろんな調教場所を使って調整。12月12日のCWでは古馬3勝クラスを追走する併せ馬でゴールでは遅れてしまったが、相手はめちゃくちゃ動く馬。6F80.5秒、3F36.1秒、1F11.2秒は高い評価ができる時計だけに実戦が楽しみ。なお、鞍上はR.ムーア騎手が予定されている。
◆マッセダムール(牝、父レイデオロ、母ドロミティ、栗東・橋口慎介厩舎)
母はアルゼンチンで生まれ、現役時代は5戦1勝という成績。母系には2018年阪神JFのGI勝ちを含む、重賞6勝という素晴らしい成績を残したダノンファンタジー(父ディープインパクト)がいる血統。
本馬は11月21日にゲート試験を合格しており、そのまま栗東に在厩してデビューへ向けての追い切りを開始。12月11日のCWでは菱田裕二騎手が跨り、古馬1勝クラスを追走してほぼ同入。時計は6F83.0秒、3F37.8秒、1F11.9秒をマークしており、最終追い切りでは更に良くなってきそうな雰囲気。「フットワークのいい馬ですし、ゲートがすごく速いので初戦から楽しみです」とは橋口慎介調教師。
【12月22日(日) 京都芝1800m】
◆オフザチェイン(牝、父ロードカナロア、母ワンダーガドット、栗東・友道康夫厩舎)
母は現役時代にデムワゼルS、マザリーンSなどの重賞を勝っている。母系にはG1ラブレアSを勝ったHard Not to Love(父ハードスパン)がいる血統。
本馬は7月25日に栗東でゲート試験を合格。その後、一旦牧場へ戻り、11月に栗東は再入厩。12月11日のCWではレースでも騎乗予定の岩田望来騎手が跨り、CWでの3頭併せ。先週の未勝利戦を圧勝したショウヘイには遅れたが、古馬2勝クラスとは同入。時計は6F84.4秒、3F38.4秒だったので、この数字がもう少し詰まってくればというところだろう。
◆マトラコーニッシュ(牝、父サートゥルナーリア、母エアマスカット、栗東・池添学厩舎)
母系に今年の大阪杯でGIを制したベラジオオペラ(父ロードカナロア)、2017年富士Sなどマイル重賞で3勝を挙げたエアスピネル(父キングカメハメハ)がいる血統。
本馬は9月13日にゲート試験を合格した後、牧場に戻って調整して、11月下旬から栗東で追い切りを開始。12月11日のCWでは3頭併せで古馬1勝クラスと同入、新馬には先着という内容。時計も6F82.7秒、3F37.2秒、1F11.2秒と優秀な数字をマークできているので、追い切るごとに着実に良くなっているという感じではないだろうか。
(取材・文:井内利彰)