有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)は菊花賞馬が強いレースだ。84年のグレード制導入以降、前走で菊花賞を勝っていた馬は【6-3-2-9】の勝率30%、複勝率55%。回収率は単複ともに100オーバーと素晴らしい成績を残している。
そして菊花賞と有馬記念を連勝した6頭のうち、今年のアーバンシックと同じく、クラシック最終戦がGI初制覇だった馬は3頭いる。順に95年のマヤノトップガン、01年のマンハッタンカフェ、16年のサトノダイヤモンドである。
マヤノトップガンとマンハッタンカフェは春の時点では条件馬だった。しかし、夏の間に力を付けるとトライアルでも好走し、本番での戴冠につなげた。一方、サトノダイヤモンドは春に皐月賞3着、日本ダービー2着と善戦。秋を迎えて神戸新聞杯を勝ち、菊花賞でGI初制覇を果たした。アーバンシックの成績を振り返ると、春は皐月賞が4着、日本ダービーが11着。そして秋にセントライト記念と菊花賞を連勝しているので、「サトノダイヤモンドタイプ」といえるだろう。
奇しくもサトノダイヤモンドとアーバンシックには主戦がC.ルメール騎手という共通点がある。8年前の再現となるかどうか、菊花賞馬の走りに要注目したい。
【菊花賞から連勝で有馬記念を制した馬】※グレード制導入以降
94年:ナリタブライアン
95年:マヤノトップガン
01年:マンハッタンカフェ
11年:オルフェーヴル
12年:ゴールドシップ
16年:サトノダイヤモンド
※84年シンボリルドルフは菊花賞制覇後、ジャパンカップ3着を経て有馬記念制覇