中国南部の雲南省で、イスラム教の指導者が連行されたことに対する抗議活動が発生しています。
アメリカ政府系の放送局「ラジオ・フリー・アジア」によりますと、15日、中国雲南省玉渓市のレストランで食事をしていたイスラム教指導者の馬玉巍氏がおよそ60人の警察官に突然取り囲まれ、強制的に連行されたということです。
これをきっかけに、玉渓市政府の庁舎前には数百人のイスラム教徒が集まり、馬氏の釈放や信教の自由を求めて抗議活動が行われています。
また、現場周辺では多くの軍用車やパトカーが配置され、イスラム教を信仰する回族への尋問が実施されているほか、街に通じる高速道路が封鎖されるなど警備が強化されていて、双方の対立がさらに激化する可能性もあると報じられています。
中国政府は、宗教の信仰よりも中国共産党への忠誠を優先させる「宗教の中国化」政策を掲げ、宗教活動への統制を強化しています。
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玉渓市では去年5月、地元政府がイスラム教のモスクを「中国風」に改修すると決めたことに対し、イスラム教徒による激しい抗議活動が起きていました。