東京都港区新橋の雑居ビルで2023年7月、爆発が起きて5人が負傷した火災で、警視庁捜査1課は17日、火元とみられるフロアの上の階で工事をしていた現場責任者で内装業者の男性(37)と水道業者の男性(62)=いずれも東京都練馬区=を業務上過失傷害と業務上失火容疑で書類送検した。
書類送検容疑は23年7月3日午前11時ごろ、港区新橋3の地上8階地下1階建ての雑居ビル3階のフロアで内装工事中に、ガスが通る配管と認識せずにふたを工具で取ろうとして、ガス漏れをさせて火災を引き起こし、ビル2階や周辺に居合わせた50〜70代の男女5人に重軽傷を負わせたとしている。
火災は内装工事が終了した約1時間半後の午後3時過ぎに発生。2階の飲食店の男性店長(54)がたばこに火をつけようとしたところ、天井に充満していたガスに引火して爆発が起きたとみられる。雑居ビルの一部約99平方メートルが焼損し、周辺ビル5棟の外壁や窓ガラスが壊れるなどした。
業者の2人はいずれも「ガス管か確認しないまま作業をした」と容疑を認めているという。
現場ビルの3階は、床下を通るガス管の一部が床から突き出し、ふたで塞がれていた。内装工事では床を平らにする作業をしており、ふたを外そうとしたことで、ガス管の接続部分がずれてガス漏れを引き起こしたとみられる。2人は事前に配管図を取り寄せるなどせず、ガス管の位置の確認を怠っていたという。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】
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