経団連の十倉雅和会長(74)は17日、東京都内で記者団の取材に応じ、来年5月下旬に任期を迎える自身の後任に、副会長の筒井義信・日本生命保険会長(70)を起用すると表明した。
十倉氏は筒井氏起用の狙いについて「社会課題に、偏ることなく目を配り、中期的な視点で取り組める人だ」と述べた。その上で「社会性の視座を持ち、公平、公正な価値観を大事にしていただきたい」と要望した。
経団連会長は製造業からの起用が通例となっており、金融界からの起用は初めて。十倉氏は、後任選びに際し「製造業でなければならないという視点には立たなかった」と説明。初の金融界からの起用に「機関投資家であり、いろんな産業に目配りされている。地域にも根差している」と期待感を示した。
人事は来年1月に正式決定し、筒井氏は5月29日の定時総会で就任する。