北九州市小倉南区のファストフード店で中学3年生の男女2人が男に刺され、中島咲彩さん(15)が死亡した事件で、男は現場に土地勘がある可能性があることが17日、捜査関係者への取材で分かった。防犯カメラで黄色っぽいサンダルを履いている姿が確認されており、福岡県警小倉南署捜査本部は、現場付近の映像を解析するなどして男の行方を追っている。
捜査関係者によると、店舗の防犯カメラを詳しく調べたところ、男がサンダルを履いている姿が映っていた。徒歩で逃走しており、現場周辺の地理に詳しい可能性が考えられるという。灰色の上着と黒色ズボンも着用していた。
男は14日午後8時25分ごろ、同区徳力の「マクドナルド322徳力店」に入店。注文用レジの列の最後尾に並んでいた中島さんと、一緒にいた男子生徒(15)に真っすぐ近づき、中島さんの腹部と男子生徒の腰付近をそれぞれ1カ所ずつ立て続けに突き刺した。男は刃物を持ったまま、国道に面した同じ出入り口から逃走した。
2人は病院に搬送されたが、中島さんは約1時間半後に死亡が確認された。男子生徒は命に別条はなかったが、深い傷を負った。
捜査本部は、現場付近の防犯カメラや、発生時間帯にそばを通り掛かった車のドライブレコーダー映像を収集するなどして捜査を進めている。
中島咲彩さん(遺族提供)