ホンダは18日、独自のハイブリッド車(HV)用駆動システム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」の次世代版を発表した。従来型と比べ燃焼効率を大幅に向上させ、低・高速の幅広い領域で高い燃費性能を実現。新開発の動力制御技術も搭載し、エンジン回転数や音の変化が乗り手に生き生きと伝わる「爽快な走り」を追求した。
同社は1999年にHVの販売を開始。次世代「e:HEV」は第4世代のシステムとなる。2026年以降に販売するスポーツ用多目的車(SUV)「ヴェゼル」などに採用する。動力制御技術「S+ Shift(エスプラスシフト)」はこれに先行し、来年発売のスポーツカー「プレリュード」から搭載する。
次世代システムは二つのモーターに、小型車は排気量1.5リットル、中型車は2リットルのエンジンを組み合わせた。中型では車体軽量化の効果も含め10%以上の燃費向上を目指す。小・中型の共通部分を増やしてコストを削減し、1台当たりの収益性は18年モデル比で約2倍に改善。23年に約65万台だったHVの販売台数を30年までに2倍に拡大する計画だ。
ホンダの新動力制御技術「S+ Shift(エスプラスシフト)」を搭載したハイブリッド車(HV)のスポーツカー「プレリュード」の試作車=15日、栃木県芳賀町
ホンダが報道陣に公開した次世代のハイブリッド車(HV)用駆動システム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」=15日、栃木県芳賀町