TVアニメ「プリンセッション・オーケストラ」の制作発表会が、本日12月18日に都内某所で開催された。
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2025年4月より日曜朝に放送される「プリンセッション・オーケストラ」。キングレコード、アリア・エンターテインメント、タカラトミーの3社が手がけるオリジナルTVアニメだ。不思議の国・アリスピアを舞台に、歌で自身のエネルギー“ミューチカラ”を高めながら戦うプリンセスたちを描く。制作発表会には、空野みなも/プリンセス・リップル役の葵あずさ、識辺かがり/プリンセス・ジール役の藤本侑里、一条ながせ/プリンセス・ミーティア役の橘杏咲、音楽を担当するElements Gardenの菊田大介、キングレコードのプロデューサー・諏訪豊氏、タカラトミーの玩具開発担当・五十嵐ゆい子氏が登壇した。
「プリンセッション・オーケストラ」というプロジェクトは、どのように始まったのか。その経緯について諏訪氏は、「まったく新しいオリジナルTVアニメを作ろうというところから始まった企画でした。これまで弊社とアリア・エンターテインメントさんが長く手がけてきた作品に『戦姫絶唱シンフォギア』がございます。そこで培われた“歌いながら戦う”というギミックを登場させる形で生み出したヒロインアニメとなります。金子彰史さんをはじめとする『シンフォギア』を手がけられたクリエイターが新たにお送りする新作アニメ、というところで大きな話題を呼ぶことができたと思います」と説明する。
“歌って戦う”というコンセプトで楽曲を制作することになった菊田。楽曲制作の過程について菊田は、「そもそもアフレコで歌うという前提があったので、作り方もそちらに合わせていくというか。『シンフォギア』というノウハウ、アウトラインがあるとして、『プリオケ』の熱くてカッコいい感じをどう出していくかというのはすごくディスカッションを重ねましたね」と振り返る。さらに「この作品が誰かの原点になればいいなという思いがすごくあって。自分たちが培ってきたものを出して、それがまた誰かの原点になって、それがまた続いていくっていう。そういうものが生まれると素敵だなって」と思いを伝えると、諏訪氏も「子供のときに聴いても大人になって聴いても、カッコよくて素敵だと思うものを作ろうと。そこが楽曲の根幹のコンセプトでもありました」と続けた。
演じるキャラクターの魅力を問われると、葵は引っ込み思案で芯の強いみなも/リップルについて、「みなもはがんばるキラキラした子たちを応援したいというところから力が湧いてくるような女の子です。リップルに変身したときも元からある芯の強さは変わらないというふうに感じていて。演じるときもそこは意識しています。芯が強すぎて台本を読んだときも『こんなことも言えちゃうんだ』って思ったり。憧れでもあり、ともに歩んでいく仲間のような存在です」と語る。
みんなの視線を釘付けにする、アリスピアの歌姫・かがり/ジールを演じる藤本は、「しっかり者で品があってみんなを引っ張っていくような強い心を持った女の子なんですけど、ギャップもあってそこが魅力的。隙があってそこが似ているなって思います」と述べる。橘演じるながせ/ミーティアは、みなもたちの後輩でアリスピア期待の新人。そんなながせの魅力について橘は、「ちょっとボーイッシュっぽくて、カッコいい印象を抱きがちなんですけど、実際乙女な部分というか。実はちょっとだけ打たれ弱い部分もあって。自分の悩みと葛藤して成長していく姿が、彼女の魅力だなと思ってますね」と語りかけた。
オーディションでインパクトがあった、という理由から抜擢された3人。諏訪氏によると葵は最終オーディションのトップバッターで、上手だったが音と歌がものすごくズレていたという。葵は「最後曲のタイミングと1拍ズレて終わるという。ヘッドホンから鳴る自分の声が聴こえないまま強い気持ちで歌いました」と手がかりがない状態だったことを打ち明ける。それに対し諏訪氏は「逆にほぼアカペラみたいな感じで懸命にやっている姿がみなもっぽいねという話になりました」と抜擢した理由を説明。オーディションで最後の出番だったという藤本に対しては「歌いながら戦うとしたらどうするか」と聞いて、実際に表現してもらったという。そのとき藤本は、シャドーボクシングで対応。「戦う感じでお願いしますと言われて『わかりました!』って」と言って、そのときの様子を再現する。諏訪氏が「歌は抜群にうまいのに、シャドーボクシングをする。そのギャップがキャラクター性とシンクロしていた」と告げると、藤本は「シャドーボクシングをやってよかったです!」と満面の笑みを見せた。
一方でオーディション時はリップル役を受けていたという橘。そのときの橘について諏訪氏は、「同様に『歌いながら戦うとしたらどうするか』というお話をしたときに橘さんは、唯一『ウッ』ってダメージを受けた感じを出してきたんです。僕たちもそのパターンがあるのかと盛り上がって。リップルの引っ込み思案とは違うけど、この日に来てくださった人の中で誰よりもミーティアだったんじゃないかって。金子さんも『あの子、ミーティアでいいんじゃない?』と。イレギュラーな形でしたが、別枠で決めさせていただきました」と裏話を披露した。
リップルたちをサポートするナビーユ役で下野紘、敵のリーダー格という役どころで小林千晃、千葉翔也、榎木淳弥、武内駿輔が出演することも明らかに。諏訪氏は下野らの演技について、「アドリブをたくさん入れてくれている」と述べたうえで、「(敵のリーダー格たちは)当初のシナリオ段階では、もっと悪いキャラだったのですが、彼らの力というかアドリブの部分が投影されたことで、非常に人間味がある魅力的なキャラクターにパワーアップしたと感じています」と手応えを話す。またオープニングテーマは葵、藤本、橘によるユニット・オルケリアが歌う「ゼッタイ歌姫宣言ッ!」。数ある楽曲の中で、一番最初にオープニングテーマを作ったという菊田は「作品の象徴・アンセムとなるものをまず1つ作りたかった」「パッションというか情熱というか、とにかく熱い楽曲。この曲で始まるんだって感じてもらえるはず」と自信を覗かせる。「プリンセッション・オーケストラ」で初めてレコーディングする楽曲が「ゼッタイ歌姫宣言ッ!」だったという3人も、思い思いに絶賛した。
さらに五十嵐氏によって、作中に登場する「ジュエルベル」「プリンセスコスチューム」などの玩具のプレゼンが行われる。実際に玩具を手に取り、感激する様子を見せる葵、藤本、橘。フォトセッションでは、リップル、ジール、ミーティア、ナビーユの着ぐるみも駆けつけた。
最後の挨拶で橘は、「こうして素敵な作品の一員になれたこと、携わらせていただいていることへの感謝でいっぱい。うれしさが込み上げて込み上げて沸騰しそうです!」とコメント。藤本は報告できたことの喜びを噛みしめながら、「これからもジールとともにがんばっていきたいと思います」と意気込む。葵は「スタッフやキャストの皆さんの楽しいとか、そういうキラキラした気持ちがものすごく詰まった作品。楽しんでやった気持ちって皆さまに伝わると思っているので、私自身アニメの放送がより楽しみになりました。まだ始まったばかりなので、応援していただけたらうれしいです」とメッセージを贈った。
■ オリジナルTVアニメ「プリンセッション・オーケストラ」
2025年4月より日曜朝放送
□ スタッフ
原作:UNISON×キングレコード
企画原案:金子彰史
製作総指揮:上松範康
監督:大沼心
シリーズ構成・脚本:逢空万太
キャラクター原案:島崎麻里
キャラクターデザイン:秋山由樹子
音楽:Elements Garden
アニメーション制作:SILVER LINK.
□ キャスト
空野みなも / プリンセス・リップル:葵あずさ
識辺かがり / プリンセス・ジール:藤本侑里
一条ながせ / プリンセス・ミーティア:橘杏咲
ナビーユ:下野紘
カリスト:小林千晃
ギータ:千葉翔也
ベス:榎木淳弥
ドラン:武内駿輔
(c)Project PRINCESS-SESSION