千葉県知事の「水道料金の値上げ」発言が物議をかもしたが、島根県では4割もの値上げが予定されている。さらに2046年までに全国の水道事業者の96%に値上げが必要だというのだ!
値上げが厳しいなら、私たちは節水して水道料金を抑えるしかないのでは。家事アドバイザーでAll About節約ガイドの矢野きくのさんに、簡単にできる節水術を教えてもらった。
【1】節水シャワーヘッドを利用
1分間のシャワーで水は約12L流れる(東京都水道局)。毎日5分間シャワーを使うと60L必要だが、50%節水シャワーヘッドに替えると30L減らせる。夫婦2人だと毎日60L、1年間では2万1千900Lの節水に。水道料金は年約5千847円節約できる(水道料金は上下水道込み。総務省「小売物価統計調査2023年」より本誌にて試算)。
【2】風呂の湯量を見直す
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自動湯はり機能を使い、多めの湯量をそのまま使っている人がいるのでは。一度設定を変えれば、毎日簡単に、忘れず節水できる。たとえば設定を180Lから160Lに変えると毎日20L節水できる。1年続けると7千300L。水道料金は年約1千949円節約に。
【3】風呂の水を洗濯に再利用する
洗濯1回が50Lの家庭では、風呂の残り湯を「洗い」に使うと、50L節水できる。毎日洗濯するなら1年で約4千873円の節約に。
「この3つだけでも年間約1万2千700円の節約ができます。ほかにもトイレで“大”と“小”の使い分けや、野菜をレンジでゆでるなど、いつもの習慣を見直すことで節水、節約につながります」(矢野さん)
だが、浦上教授は警告する。
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「目先の水道代を考えると、節水はよい方法だと思います。大切な水資源をムダに使うのはよくないでしょう。
ですが、皆さんが節水に励み水道料金を抑えると、水道事業者の収益が下がります。水道施設の更新はもう先送りできませんが、少ない収益では更新費用が捻出できず、さらなる値上げを加速させる危険性もあります」(浦上教授)
目の前の家計を考えると、節水して水道料金を抑えたい。だが、“自分たちの水道を自分たちで守る”意識も必要だという。安全で高品質な水道水を守るために、私たちにできることを考えよう。
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