“B小町”齊藤なぎさ×原菜乃華×あの、重圧の中挑んだドラマ&映画『【推しの子】』 原作と向き合った役作り「今は正解だった」【インタビュー前編】

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2024年12月19日 12:00  ORICON NEWS

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ドラマ&映画『【推しの子】』でB小町を演じた(左から)原菜乃華、齊藤なぎさ、あの 撮影:大野代樹
 Amazonと東映の共同制作による実写映像化プロジェクト『【推しの子】』でアイドルグループ“B小町”を演じた俳優の齊藤なぎさ、原菜乃華、あの。17年から23年までアイドルグループ「=LOVE」に所属していた齊藤は、本作で伝説のアイドル・アイ(齋藤飛鳥)の娘役・ルビーに抜てき。同じくアイドル経験のあるあのは、人気インフルエンサー・MEMちょ(めむちょ)を、09年に子役として芸能界デビューした原は、元・天才子役女優の有馬かなを演じ、アイドル役に初挑戦した。

【インタビュー動画】“B小町”齊藤なぎさ×原菜乃華×あの、原作と向き合った役作りを告白

 累計発行部数2000万部(2024年11月現在)を突破するコミックのドラマ&映画化キャストに選ばれた3人は、どのような想いで撮影に臨んだのか。齊藤、原、あのによる合同インタビューを実施。前編ではオファーを受けたときの心境から役作りについて聞いた。

■漫画・アニメを見て役作り「2次元のものを3次元にする中で…」

――B小町として、作品を飛び越えてアイドル活動されていますが、このような作品だけにとどまらない形でのオファーが来た際、どう思ったのか教えてください。

原:もともと原作を読ませていただいていて、これだけ大きな作品なので、不安の気持ちの方が大きかったです。もちろんすごくうれしかったんですけど、それ以上に「どうしよう。どういう風に作っていこう…」みたいな気持ちの方が先行していたと思います。

齊藤:私も原作を読ませていただいていたので、オファーをいただいた時はプレッシャーで「どうしよう」と思いつつ、やりたい気持ちも大きかったのですごくうれしかったです。

あの:ぼくも原作を読んでいたのでプレッシャーを感じつつ、『【推しの子】』の世界に入れることだったり、MEMちょという自分とは違うキャラクターを演じさせてもらうってことで、ドキドキというか、楽しみだなっていう気持ちも強かったですね。

――皆さんプレッシャーや不安を感じていたということですが、どのように払拭していきましたか?

齊藤:払拭し切れていないので、たまに「自分で本当によかったのかな」と思うことがあります。実際にそう思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、それを払拭できるぐらい原作を読み込んで、ルビーちゃんにすごく向き合っていたので、今は正解だったと自分では思えます。

原:台本を読んでいる時間よりも、圧倒的にアニメと漫画を見ている時間の方が長かったので、2次元のものを3次元にする中でどうしても難しいことはいろいろあると思いましたが、できる限りのことはやりたいという気持ちで現場にいました。なにより、このお2人とのシーンがすごく楽しくて、それが結構心の支えになっていたと思います。

あの:ぼくも原作とアニメをめっちゃ見ましたね。2次元なので再現は難しいですけど、自分なりのMEMちょを想像しながら、声のトーンやしゃべり方も工夫していたので、やり切れたなっていう気持ちはあります。

■アイドル未経験・原菜乃華の”努力”に齊藤なぎさ・あのも絶賛

――齊藤さん、あのさんはそれぞれ別のグループでアイドルをされている経験がある中で、もう一度ステージに立つことになりましたが、アイドル時代の経験が活かされたことはありましたか?

齊藤:パフォーマンスするときのファンの方へのレスや目線は、ステージに立っていたからこそわかることだなって思いましたね。台詞に加えて歌とダンスも覚えなきゃいけないということで、振り覚えが早くないと難しいことだったんですけど、振りVを見て大体覚えて、1日で振りを全部入れるのは、アイドルを経験していないと難しかっただろうなと思います。 アイドル経験があったからこそ自分はすごく歌が好きになったので、そこも全部活かされてると思いました。

あの:やっぱり振り付けの覚えは、アイドル経験があったからこそでした。それでも苦戦はしましたけど、頑張れたなって思いますし、レコーディング含めて活かされたと思ってますね。でもパフォーマンスについては、自分がアイドルのときファンの方と目線があまり合わないほうだったので…。MEMちょは正反対で、しっかり合わせる子だと思うんですよ。そして、キラキラと全方位を見るタイプだと思ったので、そこは自分のダメな見本があるからこそ、逆のことをやりやすかったかなと思いました。

――原さんは、作中でもそうであるようにアイドル経験がない中で歌やダンスに挑戦されましたが、大変だったことはありますか?

原:全部大変でした(笑)。お芝居をしながら、撮影期間中に4曲振り入れ、レコーディングをするのは初めてだったので、やっぱり慣れないことだらけで、とにかくお2人についていかなきゃっていう思いももちろんありましたし…。でも、すごく楽しかったです!

――制作スタッフのインタビューでは原さんが「ものすごい努力と練習を重ねて、2人に食らいついていた」と絶賛のコメントもありましたが、齊藤さんとあのさんは原さんとのレッスンを一緒にやってみていかがでしたか?

齊藤:先生に「ここってどうするんですか?」って率先して聞いてくれたり、アイドルをやっていないと難しいことも器用にやってらっしゃって、それもやっぱり努力の積み重ねだと思いました。あのさんも別のお仕事で忙しい中すごくて!「私は本当に2人を尊敬しています!」って思いました。

あの:すごく努力しているのも見てるし、本当に相当な努力をしてるんですけど、やっぱりセンスがいいっていうところも絶対あります。この期間でせりふを覚えながらの振り入れ4曲一気は、正直パンクしちゃうと思うんですけど、しっかり3人で一緒に前に進めたと思っています。

――お2人からも絶賛ですね!

原:うれしいです…!お2人のパフォーマンスをテレビで「本当にかっこいい、すてきだな」って思いながら見ている側なので、まさか同じようにステージに立って一緒に歌って踊れるなんて、本当に夢みたいな経験をさせていただいたなと思っています。

――一方、原さんから見て、齊藤さんとあのさんが「やっぱりアイドルだな」と思った瞬間はありますか?

原:本当に全ての瞬間においてすごいなと思いました。特にミュージックビデオ(MV)の撮影をしているときに、慣れてないのでお2人のカットをたくさん見させてもらって勉強していたんですが、一瞬でこちらの心を掴んでくる表情や仕草を出す瞬発力と言いますか、一瞬でこちらを好きにさせてしまうような不思議な魅力がやっぱり2人にはあって、一朝一石で真似できるようなものじゃないなと感じました。すごくお2人のことが好きですし、かっこいいなと思ってますし、とても尊敬しています。

インタビュー後編では、作中アイドルとして異例のオリジナル楽曲3曲の振り入れを行いレッスンから撮影まで長い時間をともにした3人の関係性や、アイ役・齋藤飛鳥への印象について聞いている。

★『【推しの子】』とは
20年から24年まで『週刊ヤングジャンプ』で連載された赤坂アカ氏と横槍メンゴ氏によるコラボ漫画。主人公の青年・アクアが前世の記憶を持ったまま、生前推していたアイドル・アイの子どもに生まれ変わるというファンタジー設定でありながら、登場人物の心情を鮮明に表したサスペンス要素や、SNSによる現代社会性の表現、芸能界の裏側に切り込んだストーリーなどリアルさも特徴の1つとなっている。

実写映像化プロジェクトはAmazonと東映の共同で行われ、11月28日よりPrime Videoにてドラマ1話から6話が公開され、7、8話は12月5日(木)21時より配信スタート。映画『【推しの子】-The Final Act-』は、12月20日(金)に全国で公開される。


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