変身アイテムの祭典「NARIKIRI WORLD 2024」の見どころを特撮ライターが青春爆発ファイヤーレポート!! - 鈴木福「ワクワクを爆発させて」百田夏菜子「たくさんの夢がつまっています」

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2024年12月20日 10:31  マイナビニュース

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●オープニングセレモニーで福くんが「変身!」 2024年12月20日から22日まで、東京ドームシティGallery AaMo(東京都文京区)で開催されるバンダイのなりきり玩具の展示イベント「NARIKIRI WORLD 2024」のマスコミ向け内覧会とオープニングセレモニーが、19日に行われた。



セレモニーには『仮面ライダーギーツ』で未来人ジーン/仮面ライダージーンを演じた鈴木福と、人気アイドル「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子が登場し、それぞれ幼いころから大好きだというヒーロー、ヒロインの変身アイテム=「なりきり玩具」への熱い思いを笑顔で語りあった。


○オープニングセレモニーで福くんが「変身!」


今年で3回目を迎える「NARIKIRI WORLD」、今年は「だれだって、変身したい。」をテーマに、ファミリー層へ強くアピールするよう展示内容に工夫が凝らされた。


ヒーロー、ヒロインに憧れる子どもたちに向けた最新なりきり玩具はもちろんのこと、お父さん、お母さん世代には懐かしい歴代なりきり玩具の数々や、完全に大人を意識した本格志向の変身アイテム商品(CSM)、そして最新技術を駆使して未来のなりきり玩具を目指した「NARIKIRIラボラトリー」といった、老若男女の興味をひく充実内容となっている。


オープニングセレモニーのステージに登場した俳優・鈴木福は、名子役として数々のテレビドラマに出演していたころから「いつかは仮面ライダーに変身したい」という夢を抱いていたという。その夢は『仮面ライダーギーツ』にジーン役で出演を果たしたことで見事に叶えられ、彼は銃の形状をしたレーザーレイズライザーを使い「仮面ライダージーン」へと変身。ギーツの頼もしき仲間となり、強敵と戦っていた。


百田夏菜子は幼稚園に通っているころ『おジャ魔女どれみ』(1999年)が大好きだったと語り、園に置いてある変身アイテム玩具で遊ぶため、ジャンケンで順番を決めていたという微笑ましいエピソードを笑顔で明かした。


鈴木にとって『仮面ライダー電王』(2007年)の「DXデンオウベルト」は、仮面ライダーを好きになってから初めてクリスマスプレゼントでもらった「変身ベルト玩具」であり、特に思い出深いアイテムだという。今もなお、デンオウベルトを窓際に置いて眺めていた幼少時の記憶が残っていると、展示商品を見ながら鈴木が懐かしそうな表情をうかべる場面があった。


百田は幼いころ『おジャ魔女どれみ』の一輪車をサンタクロースからプレゼントされ「どれみちゃんに近づいた気持ちになって」乗る練習をしたという。そして「私がいい子にしていないとサンタさんは来てくれない、って両親から言われていたので、クリスマスが近づくと一生懸命“いい子でいよう”と、忙しかったです(笑)」と、子ども時代のかわいい思い出をにこやかに語った。


続いてステージには、TTFC(東映特撮ファンクラブ)で12月22日より配信開始する『仮面ライダーアウトサイダーズep.7 アウトサイダーズと最期の戦い(デザイアロワイアル)』において、ジーンが「仮面ライダージーンゲイザー」へと変身するアイテム・レーザーレイズドライバーを忠実再現した玩具「DXレーザーレイズドライバー」がお目見えした。


百田の前には、こちらも新たに商品化された『おジャ魔女どれみ#』の「ピコットポロン」をはじめとする、なりきり玩具が並べられた。


ここで、MC(しいはしジャスタウェイ)のリクエストに応えるかたちで、鈴木による仮面ライダージーンゲイザーへの「変身ポーズ」が披露された。『アウトサイダーズep.7』配信前であるため、鈴木の新しい「変身」が観られるのはこの場が初となった。鈴木は「仮面ライダージーンは銃で変身していたけれど、ジーンゲイザーは変身ベルトを装着します。ポーズも変えていて、右手でキツネを形作って大きくかかげる動きに注目してほしい」と、キリリとした表情でアピールした。


会場には、各所にヒーローやヒロインと記念写真を撮ることのできるフォトスポットが置かれている。百田は「福くんと一緒にいっぱい写真を撮りました。『ふたりはプリキュア』も大好きなので、プリキュアになりきって撮ったものもあります。いっぱい思い出を残せるので、楽しんでほしいです」と語って、家族そろって楽しむことができる本イベントの魅力を強くアピールした。


鈴木は「NARIKIRI WORLD 2024」に来場する方々へのメッセージとして「たくさんの“なりきりたい”という気持ちを増幅して、ワクワクを爆発させてください。子どもたちには、自分の持っているヒーローやヒロインになりたいという夢を、さらに大きく膨らませてほしい」と、仮面ライダーや戦隊ヒーローになりたいと強く思っていた幼き日の自分のような気持ちを、多くの子どもたちにも抱いてもらうことを願った。



百田は「ここにはたくさんの夢が詰まっています。私や福くんと同じように、たくさんの人たちと話題を共有して、盛り上がることができればいいなと思います。ぜひ、遊びに来てください!」と、会場内でしか体験できない「なりきり玩具」の楽しさを、大勢の人たちと共有したいと語った。


続いては、「NARIKIRI WORLD 2024」内覧会の模様をご紹介していこう。入場してすぐのエントランスでは、100点以上の「なりきり玩具」が並べられた「NARIKIRIクリスマスツリー」がお出迎えしてくれる。●NARIKIRI WORLD 2024 内覧会レポート 「NARIKIRIクリスマスツリー」の先に広がるのは、仮面ライダー、スーパー戦隊、ウルトラマン、プリキュアのなりきり玩具が一堂に会する「HENSHINエリア」。


仮面ライダー、スーパー戦隊、ウルトラマン、プリキュアのなりきり玩具が一堂に会する「HENSHINエリア」。『仮面ライダーガヴ』のコーナーは、ガヴの強化形態「ケーキングフォーム」をモチーフにして、変身ベルトガヴやゴチゾウたちが飾られた豪華なデコレーションケーキのようなディスプレイとなった。


平成ライダー第1作『仮面ライダークウガ』(2000年)から、シリーズ最新作『仮面ライダーガヴ』(2024年)まで、歴代仮面ライダーの「変身ベルト」が集められたブース。1971年放送の第1作『仮面ライダー』で空前の大ヒットを飛ばした「光る!回る!仮面ライダー変身ベルト」を原点とする「ベルト玩具」は、今や仮面ライダーシリーズの定番商品としてなくてはならない存在。創意工夫に満ちたベルト本体ギミックに加え、カードやメダルといったコレクション性の高いアイテムとの連動によって幅広いプレイバリューを生み、多くの子どもたちを楽しませてきた。基本形のベルト玩具に新しいパーツを組み合わせる「ベルト合体」という秀逸なアイデアが生まれるなど、変身ベルトは未来に向かってさらなる進化を遂げていく。


2025年1月25日から放送スタートする『ウルトラマン ニュージェネレーション スターズ』のブースでは、ウルトラマンゼロ(左)とその弟子・ウルトラマンゼット(右)の立像と共に、歴代ウルトラヒーローの変身アイテムがズラリと展示されている。『ウルトラマンZ』(2020年)から5年、今回のシリーズでゼットは「ニュージェネレーションウルトラマンケープ」をまとった新たなる姿となって活躍するという。


『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)を第1作とする「スーパー戦隊シリーズ」は、2025年に「50周年」を迎えることとなった。スーパー戦隊のブースでは、平成第1弾戦隊の『高速戦隊ターボレンジャー』(1989年)の「ターボブレス」から、最新作『爆上戦隊ブンブンジャー』(2024年)の「ブンブンチェンジャー」まで、歴代シリーズの変身アイテムが並べられた。さすがは長い歴史を誇るスーパー戦隊シリーズだけあって、ブレスレット型や携帯電話型、そして剣や銃などの武器が変身アイテムの役割を果たしているものなど、作品ごとにさまざまなバリエーションを持たせているのは見事というしかない。スーパー戦隊の歴史は、「なりきりアイテム」進歩・発展の歴史でもあったのだ。


『ゴレンジャー』には変身アイテムが存在せず、『ジャッカー電撃隊』(1977年)では変身するため巨大なコンテナに格納されている「強化カプセル」に入る必要があった。『バトルフィーバーJ』(1979年)では通信機「バトルシーバー」の中に強化服バトルスーツが収納されている設定があるものの、ほとんどの回で隊員たちはアイテムを用いることなく、素早く強化服を装着していた。『電子戦隊デンジマン』(1980年)では指輪型アイテム「デンジリング」をはめたデンジマンたちが「デンジスパーク」のかけ声でリングを構えると、強化服が飛び出て装着を完了する。このデンジリングこそ、後のスーパー戦隊で定番化する「変身アイテム」の元祖といえるだろう。



続く『太陽戦隊サンバルカン』(1981年)では「強化服を収納したブレスレット」という設定が生まれ、『大戦隊ゴーグルファイブ』(1982年)、『科学戦隊ダイナマン』(1983年)……と、後続のスーパー戦隊へと受け継がれていく。『サンバルカン』のブレスレットが商品化されることはなかったが、『ゴーグルファイブ』のブレスレットはポピー(現バンダイ)の子ども向けキャラクター腕時計「デチョンパ」シリーズのひとつとして発売された。劇中の変身アイテムとほぼ同じ形状をしていて、子どもたちが腕に装着して変身ごっこのできる「デチョンパ・ゴーグルファイブ」は、スーパー戦隊における「なりきり玩具」の新たなる出発点だと位置付けておきたい。



「時計機能のついた変身ブレスレット」という「デチョンパ・ゴーグルファイブ」の特性は、続く『科学戦隊ダイナマン』(1983年)にほぼそのまま受け継がれた。そして『超電子バイオマン』(1983年)の「テクノブレス」では、ボタン操作で表示部分が起き上がるポップアップ機能が付き、『電撃戦隊チェンジマン』(1985年)の「チェンジブレス」ではミサイル発射ギミック、『超新星フラッシュマン』(1986年)の「プリズムフラッシュ」そして『光戦隊マスクマン』(1987年)の「マスキングブレス」ではフラッシュ発光機能などが加えられ、玩具としての楽しさ、面白さを強化していった。


『超獣戦隊ライブマン』(1988年)の「ツインブレス」では、両手に装着した2つのブレスを組み合わせて音と光を発生させる、凝ったギミックを採用。子ども用腕時計から本格的な「なりきり玩具」へと飛躍させた商品となっている。この「2つのブレスを組み合わせる」というコンセプトが、続く『高速戦隊ターボレンジャー』のターボブレスへと受け継がれた。


スーパー戦隊のブースには、このような映像フォトスポットがある。カウントダウンの後、背景の岩場が大爆発! 最高の写真をゲットしてもらいたい。


奥へ入ると、暗く落ち着いた雰囲気の「PREMIUMエリア」となる。ここは大人のための変身ベルト「CSM=COMPLETE SELECTION MODIFICATION」シリーズ最新作が展示されている。


「CSMデンオウベルト&ケータロスver.2」は、2017年に発売された「ver.1」のリメイク商品。変身音声の追加や、今後発売予定の「CSMデンガッシャー」との連動が可能となる通信機能を搭載しているという。

『仮面ライダーアウトサイダーズep.7 アウトサイダーズと最期の戦い(デザイアロワイアル)』でジーンが仮面ライダージーンゲイザーへ変身する際に使用する「変身ベルト」=DXレーザーレイズドライバーの展示。


歴代特撮ヒーロー作品への強い愛情とリスペクトが込められ、魅力的なキャラクターたちが活き活きと描かれて人気を集めたファンタジックなヒーロードラマ『ウイングマン』からは、「S.H.Figuarts(真骨彫製法)ウイングマン」と「ドリムノート&ドリムペン」を展示。スーツアクター橋渡竜馬のボディスキャンデータをもとに、超絶的にリアルなプロポーションを手に入れた真骨彫ウイングマンの美しさは絶品というしかない。


“萬画家”石ノ森章太郎先生の代表作『サイボーグ009』の60周年を記念し、同じく石ノ森先生が原作を手がけた『仮面ライダー』との夢のコラボが実現した。


「サイボーグ009×仮面ライダー」とは、ゼロゼロナンバーサイボーグを生み出したギルモア博士と、仮面ライダー/本郷猛の改造手術を行った緑川博士が“もしも”出会っていたら? といった発想をベースに企画されたプロジェクト。ブースの中央には、009をはじめとするサイボーグたちが装着する「変身ベルト」が置かれ、強烈な存在感をふりまいていた。


さらに、サイボーグ001から009、それにギルモア博士を加えた10人が、仮面ライダー1号、2号、V3、ライダーマン、X、アマゾン、ストロンガー、スカイライダー、スーパー1、ZXの「10人ライダー」と融合しているといった、ユニークで大胆なビジュアルが「キャラクター設定」として発表された。『009』キャラクターがそれぞれ、どの仮面ライダーと組み合わさっているのか、じっくり観て確認してほしい。


「NARIKIRIラボラトリー」とは、なりきり玩具の可能性を追求するスタッフ諸氏の、貴重な研究成果の発表の場である。今回は、3つの意欲的ななりきり玩具のデモンストレーションが行われていた。


ひとつ目は「浮遊液晶変身ガントレット」。ガントレットの中央に「FLAME(炎)」「WATER(水)」と2つのボタンが描かれたパネルが起き上がっているが、これこそ従来のホログラムなどとは異なる空中結像技術を搭載した「浮遊映像」で表現された部分である。静止画では少しわかりづらいかもしれないので、ぜひ実物を間近でじっくり観ていただきたい。浮遊液晶にタッチすると、「FLAME」か「WATER」どちらかのヒーローの変身映像が前方モニターに映し出される仕組み。この技術が進化していくと、何もない空間にPCのタッチパネルやキーボードが現れるなど、SF映画でよく見られるような出来事が現実のものとなるかもしれない。


二番目は「光る変身ドレス」。ヒロインが変身する際に服が光る演出を、約3万個のLEDを用いて再現している。真っ白なドレスが暗闇の中で、ピカピカと光ながら模様を変えていく様子は実にファンタジック。ドレスの下に、LED搭載の生地がはさみこまれていることがうかがえる。


三番目は「液体沸騰変身ベルト」。ポンプギミックにより、ベルトの中央に「液体」が流れ込み、さらに空気を下から送り込んで、まるで液体が沸騰をはじめたような表現を可能にしている。かつて『仮面ライダー鎧武』(2013年)では、ベルト中央で「搾り取られた果汁が底へと溜まっていく」様子をLEDの動きで表現した商品(CSMゲネシスドライバー)が存在したが、今回の研究はそれをもう一歩進め、実際の液体を組み込んで、本当に沸騰しているように見せる工夫がなされた。向かって左、バルブを回すギミックも秀逸である。


「NARIKIRI WORLD 2024」は東京ドームシティGallery AaMoにて、2024年12月20日から22日まで開催。入場無料。時間は20、21日が10:00〜20:00(最終入場19:30)、22日のみ10:00〜18:00(最終入場17:30)



秋田英夫 あきたひでお 主に特撮ヒーロー作品や怪獣映画を扱う雑誌・書籍でインタビュー取材・解説記事などを執筆。これまでの仕事は『宇宙刑事大全』『大人のウルトラマンシリーズ大図鑑』『ゴジラの常識』『仮面ライダー昭和最強伝説』『日本特撮技術大全』『東映スーパー戦隊大全』『上原正三シナリオ選集』『DVDバトルフィーバーJ(解説書)』ほか多数。 この著者の記事一覧はこちら(秋田英夫)

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