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牛丼チェーン「すき家」で「牛すき鍋定食」を注文したところ、牛すき鍋の上にパックから出したままの状態にみえる「うどん」の塊がゴロンと乗っかっていたというX(旧Twitter)上のポストが話題を呼んでいる。これは同メニューの提供形態としては“正しい”のか。また、なぜそのような状態で提供されたのか。「すき家」運営元の見解を交えて追ってみたい。
すき家の国内店舗数は1961(11月末現在)で、吉野家、松屋を上回り、店舗数ベースでは国内牛丼チェーンとしては圧倒的な1位。2025年3月期は4〜11月まで全ての月で既存店売上高が前年同月比増となるなど、業績も好調だ。主力メニューの「牛丼 並盛」(松屋は「牛めし」)の価格を比較してみると、すき家は450円(税込/以下同)、吉野家は498円、松屋は430円となっており、大手牛丼チェーン3社のなかでは吉野家に次いで2番目に高いということになる。
この季節の牛丼チェーンの期間限定メニューといえば「すき焼き」系だ。松屋は扱っていないが、現在、吉野家は「牛すき鍋膳」(877円)、すき家は「牛すき鍋定食」(890円)を提供中。両方とも牛すき鍋にご飯、生卵という構成で、吉野家はさらにお新香がつく。
今回、一部SNS上で話題となっているのが、すき家の「牛すき鍋定食」だ。公式サイトに掲載されたメニュー写真では、牛すき鍋の「うどん」は割り下がしみ込んで煮えた状態となっており、紹介文でも「特製の割り下がしみ込んだ白菜や白滝、柔らかなお肉、うどんなどのたっぷりの具材をご堪能いただける商品です」と謳われている。だが、横浜市内のある店舗で注文したというXユーザのポストによれば、牛すき鍋の上にパックから出したままの状態の「うどん」の塊がゴロンと乗っかったかたちで提供されたという。
外食チェーン関係者はいう。
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「ポストされた写真をみると、肉と野菜に覆いかぶさるように袋から出したままの状態に見える四角い『うどん』の塊が乗っかっており、見た目的にはインパクトがあります。おそらく、本来は袋やパックから取り出した『うどん』の一部を切り離して鍋に入れて、肉と野菜と一緒に煮てから提供するべきところ、店員のミスで先に肉と野菜を煮てから『うどん』を一塊すべて乗せて提供してしまったのだと思われます。これはファストフードチェーンでは“あるある”なのですが、期間限定メニューは調理方法がイレギュラーなため、厨房に設置されたモニターに作り方を表示したり、厨房リーダーがスタッフたちに直接教えたりするのですが、それが徹底されていないため店員がつくり方が分からなかったり、分からないまま適当に調理して出してしまうということは、たまにあります。
今回のケースでいえば、肉と野菜は火が通っている一方で『うどん』は煮えていない状態で提供されているため、全ての具材の火の入り方が均一ではないかたちになってしまい、また、お客が『うどん』に火が通るまで待っている間に肉が硬くなってしまうという懸念があります。その一方、『うどん』が既定の量より多く乗っかっているとみられ、ボリュームという面ではお客が得した結果になっているかもしれません。また、すき焼きの専門店などでは全ての具材が生のまま皿に盛りつけられた状態でお客に出されることは普通なので、煮えるまで待つ分、時間がかかるというデメリットはあるものの、ものすごく異常なことなのかといえば、そんなこともないでしょう」
なぜ、このような事態が生じたのか。「すき家」運営元のゼンショーホールディングスに聞いた。
「すき家の『牛すき鍋定食』は、毎年この時期に販売している季節商品です。牛肉や半日分の野菜、うどんなどのたっぷりの具材をご堪能いただけます。店内では鍋を卓上でグツグツと温めながらお召し上がりいただく商品となっています。
今回お客様により投稿いただいた商品は、マニュアルで定められた盛り付けでは無い状態で提供されていました。二度と同様の問題が発生しないよう、マニュアル通りの商品作成、商品提供の指導を行ってまいります」
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(文=Business Journal編集部)
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