SNSに渦巻く「堂安不要論」に堂安律が反論! 「1ミリも同意しないですよ(笑)。1年半後、アンチでさえも感動させてやります」

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2024年12月20日 18:10  週プレNEWS

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サッカー日本代表として活躍する堂安律


今季前半戦でキャリアハイの活躍を見せ、北中米W杯アジア最終予選では右WBのレギュラーとして攻守に奮闘するサッカー日本代表の堂安律(どうあん・りつ)。SNSや一部メディアで渦巻く「堂安不要論」について、本人が口を開いた。

*  *  *

■昨季に引き続き、今季も5大リーグ日本人選手トップ

――週末のレバークーゼン戦が年内最終戦ですが、ここまで公式戦5ゴール3アシストとキャリアハイペースの堂安選手。昨季に引き続き、今季も5大リーグ所属の日本人選手でトップのスコアポイントを記録しています(昨季は公式戦9ゴール6アシスト)。

2024年の1年間は日本代表で公式戦3ゴール3アシスト、フライブルクで公式戦12ゴール5アシストと結果を残しましたが、数字的にも内容的にも充実していたのでは?

堂安 フライブルクではゴール前でなかなかボールが回ってこないことも多いけど、今季はチャンスの場面でしっかり決めきる自信があります。シュート数の割に得点率が高いというデータも出ているので、そこは後半戦でもさらに突き詰めていきたいです。

個人的なベストゴールはライプツィヒ戦のヘディングですけど、ハイデンハイム戦でドイツに来て初めて俺らしいゴールも決められたし、フィーリングはいいですね。

――日本代表でも北中米W杯アジア最終予選でWBのレギュラーとして攻守に貢献。長年の定位置だったWGやシャドーではなく、守備と運動量がより求められる新ポジションでの自己評価はいかがですか?

堂安 今年6月からWBとして使ってもらっていますけど、このポジションで思ったよりもできていることに対してはポジティブな驚きもあるし、手ごたえもあります。ただ、100%のパフォーマンスはまだまだ出し切れていなくて。それは自分が一番感じていますよ。

もっと攻撃的に行きたいし、ゴールを追い求めたい気持ちもめちゃくちゃ強いけど、チームとしての戦い方や規律もあるし、守備面での期待も感じるので。求められることも多いけど、最低限の仕事はこなせているという自負はあります。

俺を批判するアンチの人たちからしたら、「そんなの知ったこっちゃねーよ」って感じかもしれないですけどね(笑)。

■言われたい放題は黙っていられない

――アンチといえば、SNSや一部メディアで「堂安不要論」を唱える人たちもいますが、そのような情報が目に入ることもありますか?

堂安 一般のサッカーファンの人だったり、OBの解説者の人だったり、そういう意見はよく目にしますよ。SNSを開いたら、見ようとしなくてもおすすめ欄に勝手に流れてきますから。ただ、最近はちょっと目に余る状況かなとは思います。

的外れな意見を言う人もいるし、自己満のような解説をするOBもいるし、挙げたらキリがないんですけど。俺の性格的にそこで何も感じなくなったら俺じゃないから、「こいつら、何を好き勝手に言ってんねん!」というハングリーな気持ちを持っているのは事実です。

どんなに厳しい意見でも、正しいことを言っているのなら、全面的に同意しますよ。俺は向上心が人一倍強いから、上手くなるためなら素直に受け入れて努力します。

だけど、そればかりじゃないから。事実じゃないこと、間違っていることまで言われたい放題という状況はさすがに黙っていられないです。

――SNSでは「堂安よりほかの選手がいい」「なんで堂安がファーストチョイスなんだ」というような意見も散見されます。

堂安 そういう意見もあるのは当然だと思いますよ。アンチに対してむかつくというフェーズは俺の中でもう数年前に終わっているので。誰もが自由に意見を言う権利があるから好きに言えばいい。でも、選手だって自由に意見を言う権利があるはずですよね?

本音を言わせてもらうなら......正直、うっとうしいし、的外れな意見に俺は1ミリも同意しないですよ(笑)。「おまえらのそんな意見はどうでもいい」というのが俺の意見なので。

プロサッカー選手は自信があってなんぼ。実際、俺は最終予選のピッチに立ってここまで結果を残してきたという自負があるし、「そんなアンチでさえも感動させてやる」という気持ちでカタールW杯以降は戦っていますから。あたかも戦犯のように扱われても、その気持ちは変わらないです。

■批判にリアクションしないとSNSに飲まれる時代

――堂安選手は2018年から2023年にかけて連載「堂安律の最深部」(週刊プレイボーイ)でさまざまな言葉を残してきました。東京五輪直前の自粛ムードへ一石を投じる発言やカタールW杯での活躍宣言など、その言葉の強さや有言実行力は唯一無二ですが、最近はメディアでの発言も少ないように感じます。何か心境の変化があったのでしょうか?

堂安 メディアを通して自分の意見を言うモチベーションが以前よりも下がっているんですよね。「よし、ここでしゃべろう」という気持ちが起きないというか。

「少し強い言葉を残してやろう」という気持ちが昔はあったけど、試合後のミックスゾーンでの短いやりとりだけで自分の意見が正確にメディアへ伝わるのか、メディアの影響力がどれほどあるのか、という疑問が最近はすごくあって。

正直、日本代表を取り巻くメディアや記者の影響力がどんどんなくなってきていると思うんですよ。よくわからないWEBメディアに拾われたところでそれがネガティブに広がるかもしれないですしね。

――ネガティブな印象をもたらすような見出しを意図的につけるメディアもありますからね。日本代表の中でも、特に堂安選手はバッシングの対象になりやすい印象があります。

堂安 俺は叩かれやすい選手だと思いますよ。自分の意見を平気で言っちゃうから、その分アンチも多いんじゃないですかね。日本代表としてプレーするようになってから6年が経ちましたけど、20歳のころから状況は変わっていないし、もう慣れました。

そもそも、「アスリートは黙っているべきだ」って美学があるじゃないですか。あれ、なんなんですかね? 「黙って結果を出すのがかっこいい」という風潮や価値観ってどうなのかなとずっと思っていて。

批判にリアクションしないことも時に重要だとは思うけど、それだとSNSに飲まれる時代じゃないですか。フラットに見ていた人たちもSNSで批判的な意見を目にしたら、ネガティブなイメージを持つかもしれないでしょ。

誰もがSNSで簡単に自分の意見を言える時代だけど、アスリートが言い返すと逆に批判されるのはおかしい。「選手には何を言ってもいいんだ」という言われたい放題の風潮は変わっていくべきだと思います。

■1年半後には「やっぱり堂安が必要だったな」と言わせてやる

――当事者、特に日本代表の10番が声を上げる意味は大きいと思います。

堂安 俺はアンチの意見すべてに対して「中指を立ててやる!」みたいなモチベーションは別にないんですよ。20代前半の頃は「ふざけんな!」と過剰に反骨心を燃やしたりもしていたけど、今は違います。俺もサッカー選手としていろいろ経験する中で成長しました。

カタールW杯以降、日本サッカーを新しいところへ連れていくためにプレーするというのが俺の使命だと思っているし、そのために人生をかけているので。もしかしたら、その責任感から最終予選でWBをやって守備的になってしまっているところは正直あるかもしれない。そこは自分が乗り越えないといけない課題だし、そんなことは他人に言われなくても自分が一番わかっていますから。

――W杯本大会まで1年半。来年3月のバーレーン戦に勝てば最終予選突破が決まります。

堂安 「堂安律ってここからはい上がるよな」というのは自分でも感じているし、ここまでそうやってのし上がってきました。次のW杯で勝つことがすべてだし、そのためにできることはなんでもやりますよ。

まあ、バーレーン戦で結果を出せなかったら、「やっぱり堂安いらん」ってまたアンチの人に言われるんでしょうけど(笑)。俺のことを好きになってくれとは思わないし、嫌いなままでいいんです。どんどん自由に意見を言ってくれていい。

そういうアンチも巻き込んで、2026年6月にすべての日本国民を感動させるための準備を俺は今していますから。まあ、見ていてください。1年半後には「やっぱり堂安が必要だったな」って言わせてやりますよ。

写真/アフロ

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