“あおり運転”してきた相手の正体にア然。警察に捕まって土下座レベルの謝罪をするまで

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2024年12月22日 09:10  日刊SPA!

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※写真はイメージです。
 ニュースなどで頻繁に取り上げられる「あおり運転」。被害者の精神的苦痛は深刻であり、トラウマにもなりかねない。
 自動車損害保険を扱うチューリッヒ保険は今年、『2024年あおり運転実態調査』を実施。あおり運転をされたことがあるドライバーは72.5%であった。昨年の53.5%よりも大幅に上昇し、この半年間でも24.1%と多くのドライバーがあおり運転に遭遇していることがわかった。

 今回は、あおり運転に対して大逆転した2人のエピソードを紹介する。

◆暗闇の中での恐怖

 社用車を運転している最中にあおり運転に遭遇した渡辺優子さん(仮名・30代)。助手席には課長が座っており、日頃の疲れからかぐっすりと寝ていたそうだ。

「すでに辺りは暗くなっていて、私は法定速度を守りながら運転していました。でも、後続車が突然、ハイビームで車に迫ってきたんです」

 はじめは気にせずに走行していたのだが、その車は徐々に車間距離を詰め、何度もパッシングを繰り返してきたという。不安になった渡辺さんは、助手席で寝ている課長を起こして説明した。しかし……。

“先に行かせろ!”

 寝ぼけていた課長は、そのように不機嫌そうに言い、再び寝ようとした。

「後続車はますます接近してきて、車は蛇行運転をはじめました。怖くなったので、再度課長に頼み込むと、ようやく課長は座席のシートを起こして状況を確認しました」

 その時、後続車は強引に渡辺さんの車を追い越すと、加速と急ブレーキを繰り返しながら車の前を走りはじめたようだ。

「課長は冷静に、『距離を取れ!』と言いましたが、その車のスピードは落ちることなく、私は同じペースで走り続けました」

 渡辺さんは恐怖心から、その車に合わせて走行するしかなかった……。

◆あおり運転をしてきた相手はまさかの人物で…

 渡辺さんは、「運転代わってください」と課長に訴えた。車を路肩に停め、課長はついに警察に通報することを決めたそうだ。その瞬間、覆面パトカーが現れサイレン音を鳴らしながら停車。渡辺さんの車と後続車は停車を求められたという。

「警察官が近づいてきてあおり運転の状況を確認すると、後続車の運転手が調査されることになりました」

 すると、その運転手の正体が“まさかの取引先の営業マン”であることが発覚し、渡辺さんはア然とした。翌日、会社に謝罪に来たのだが、その後の展開は驚くべきものだったようだ。

「土下座レベルの謝罪をしていましたが、ドラレコを確認した部長が冷酷に“契約解除”を告げたんです。私は、部長や同僚たちに『大変だったね』と声をかけられ、思わず泣いてしまいました」

◆課長の“武勇伝”に失笑

「課長の冷静な対応があったからこそ、この一件は収束しました」

 しかし、その後の課長は、この出来事をまるで“武勇伝”のように語っていたという。

「私を助けたことを誇るかのように、『あの時、俺がいなかったらどうなっていたか分かっているだろう?』と話していましたね」

 ただし、ドラレコには課長の言動がしっかりと残っていたのだとか。

「課長、起きてください〜!」
「課長、助けてください〜!」

「(眠たそうに)何だよ、もう……」

 そんな会話だけでなく、課長が座席のシートを倒して寝ている姿も録画されていたのだ。もはや失笑するしかなく、課長が部長から叱られたことは言うまでもない。

◆もはや“逃げることができない”と思った瞬間

「私は友人たちとドライブに出かけていました。目的地は富士山を一望できる観光地で、道中はみんなで楽しく過ごしていたんです」

 そんな中、田中勇気さん(仮名・50代)は、八王子から相模湖に向かう途中であおり運転に遭遇した。

「バックミラーに映った1台のRV車が異常に接近してきました。わずか2メートルほどまで車間を詰められ、軽くブレーキを踏んだら衝突しそうな距離感でした」

 後部座席にいる友人たちも状況を察知。女性陣は怖がっていたという。「空気を壊したくない」という思いから慎重に運転をしていたのだが、後続車はさらに車間を詰め、パッシングを繰り返した。

「もはや“逃げることはできない”と思いました。私は、車を端に寄せて停車することにしたんです」

 停車すると、予想通り、後続車も真後ろにぴったりと停まったのだとか。

◆あおり運転の相手が一瞬で縮こまった理由

「20代前半くらいの男性5人が詰め寄ってきました。窓を5センチほど開けて話を聞くと、『曲がり角で割り込まれた』と言うんです。冷静に振り返っても、それは完全に彼らの言いがかりでした」

 彼らのしつこい訴えに対して、田中さんは渋々車を降りることに……。

 すると、彼らは一斉に後ずさり。4人は自分たちの車に戻ったそうだ。リーダーと思われる1人が残ったため、田中さんは一歩前に出て、「こんなことで人生を棒に振ったらもったいないですよ。世の中には、高圧的になられて怯える人もいれば、前に出てくる人もいることを忘れないでください!」と言ったという。

「彼は、その言葉に驚き、今にも泣きそうな顔をしていました。『二度とこんなことはしません。本当にすみませんでした』と謝り、アクセル全開で去って行きました」

 その後、田中さんは笑顔で車に戻り、何事もなかったように旅を楽しんだ。

「実は、当時の私は“プロ格闘技の選手”でした。大胸筋とか腕周りが発達していて、常人では到底ありえない肉体だったでしょうね」

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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  • こんなアホな話が現実にあるのと、自社の名前デカデカと書かれた営業車で乱暴な運転するアホの多い事。「ダス◯ン」とか。
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