仏最大原発が発電開始=12年遅れ、事業費4倍に膨張
8
2024年12月22日 19:02 時事通信社
【パリ時事】フランス電力(EDF)が同国北西部のフラマンビル原発に増設した新型炉「欧州加圧水型炉(EPR)」の3号機が21日、送電網に接続され、発電を開始した。トラブルなどで当初計画に比べ約12年遅れとなったが、今後試験を重ね、2025年夏ごろに国内最大の定格出力約160万キロワットに達する見込みだ。
仏送電網に新たな原子炉が加わるのは25年ぶり。レモン最高経営責任者(CEO)は声明で「歴史的瞬間だ」と強調した。
EPRは中国やフィンランドで営業運転入りしているが、フランスでは3号機が初めて。1986年のチェルノブイリ原発事故後、原子炉の安全性向上などを目的にフランス中心で開発した。
3号機は2007年着工。東京電力福島第1原発事故を受けて安全評価を実施したほか、配管の溶接ミスなどに見舞われ、計画に大幅な遅れが生じた。AFP通信によると、事業費は推定132億ユーロ(約2兆1500億円)と当初案の4倍に膨らんだ。
Copyright(C) 2024 Jiji Press, Ltd. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。