問題になっている動画が撮影されたのは、日本のどこかにある弁当工場の内部。中国人と思われる従業員たちが、さまざまな中華料理の弁当を大量に作っている。
中国語のナレーションと字幕が入り、従業員たちの1日を紹介する3分ほどの動画だが、ネットで拡散されて問題になっている。というのも……。
「お弁当を作っている作業員がマスクをずらして喋りながら作業をしたり、弁当の具材である餃子を素手でつまみ上げたり。つまみ食いしている様子も映っていました。さらに、中国語のナレーションで“弁当に薬品を入れてやろうか”という男性の発言も記録されているんです」(ワイドショースタッフ)
この動画を見た人から、
《最悪! ここの商品はぜったい食べたくない!》
《どこの事業所の誰がやったのか、徹底的に調べてもらいたい》
《被害防止のために拡散したほうがいいと思うよ。企業としてもブランドを守らなくては》
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といった声がネットであふれた。
「どこの工場なのかを特定するのに、丸1日ほど時間がかかりました」
そう説明するのは、宮城県仙台市の生活衛生課の担当者。
12月15日に「仙台市内の工場ではないか」という情報提供があり、翌16日から調査を開始したという。それ以降、この動画に関する対応に追われているというが、その詳細を明かしてくれた。
「12月17日、火曜の午後、仙台市内のある工場に、事前の連絡を入れずに立ち入り検査を行って、その時点で“この工場に間違いない”との確認がとれました」
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12月18日にも改めて立ち入り検査を実施。詳しい聞き取りを行ったという。
「弁当工場の事業者によると、2024年の春ごろに、これの元となった動画をTikTokに投稿した従業員がいたようです。この従業員は、すでに特定されています。動画を削除させて、指導を行ったとのことです」(仙台市の生活衛生課の担当者、以下同)
元の動画を編集し、ナレーションや字幕などの加工をしたのが、今回、拡散しているという。
「編集加工された動画を投稿したのが、弁当工場の関係者なのか、まったくの第三者なのかは、現在も調べを進めています」
やはり気になる“薬品の混入”についても聞いた。
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「この工場で作られた弁当が原因による、健康被害の情報は入ってきておりません。さらに調査を進めて、重大な食品衛生法違反が確認できた場合には、この事業者の名前を公表する可能性があります」
飲食店のアルバイトや従業員が悪ふざけをした動画がSNSで拡散する“バイトテロ”が後を絶たない。“現場”となった企業は甚大な被害を受ける。今回は国際的な問題にも発展しそうな火種をはらむだけに、徹底した調査と再発防止が求められる。