インテルに所属するトルコ代表MFハカン・チャルハノールが、2013−14シーズン以降の欧州5大リーグにおいて史上5人目となる記録を打ち立てた。
セリエA第17節が23日に行われ、インテルはホームにコモを迎えた。試合はスコアレスで迎えた後半立ち上がりの48分、チャルハノールの蹴った右コーナーキックからブラジル人MFカルロス・アウグストがヘディングシュートを沈め、インテルが先手を取る。後半アディショナルタイムには右から仕掛けたフランス代表FWマルクス・テュラムがニアサイドを撃ち抜いて勝負あり。インテルが2−0で勝利し、セリエAでは4連勝を飾った。
中盤の底で同試合にフル出場し、1アシストを記録したチャルハノールは、これで2試合連続のアシストを記録。加えて、データサイト『Opta』によると、チャルハノールはこれで欧州5大リーグのリーグ戦において通算150ゴールに直接関与したという。その内訳は76ゴール74アシストとなっているようだ。
カールスルーエのアカデミー育ちのチャルハノールにとって、欧州5大リーグデビューを飾ったのは、ハンブルガーSVへ完全移籍した2013−14シーズンのこと。以降はレヴァークーゼン、ミラン、そしてインテルと渡り歩き、正確無比な右足のキックを武器として、ブンデスリーガとセリエAで150ゴール関与という偉業を成し遂げた。
本職がストライカーの選手に限って言えば、12シーズンで150ゴール関与は決して珍しくないかもしれないが、MFの選手が150ゴールに関与するのは非常に稀だという。『Opta』によると、所属するリーグにMFとして登録されている選手で、チャルハノールがブンデスリーガデビューを飾った2013−14シーズン以降、ゴールとアシストの合計が150に達した選手は、これまで4名しか存在していないという。
ブレーメンやヴォルフスブルクで活躍した後、マンチェスター・シティで絶対的な地位を確立したベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネ、長らくドルトムントの“顔”として活躍を続け、現在はロサンゼルス・ギャラクシーに所属する元ドイツ代表MFマルコ・ロイス、レアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッド、パリ・サンジェルマン、ユヴェントスと欧州のビッグクラブを渡り歩き、現在はベンフィカに所属する元アルゼンチン代表MFアンヘル・ディ・マリア、マルセイユを中心に活躍し、ウェストハムでもプレーした“フリーキックの名手”として知られ、現在はブラジルのヴァスコ・ダ・ガマに所属する元フランス代表MFディミトリ・パイェの4名が、チャルハノールよりも先にゴールとアシストの合計で150という金字塔を達成。その数字はデ・ブライネが223、ロイスが172、ディ・マリアが170、パイェが162となっている。
そんな先人たちの偉大な記録に肩を並べたチャルハノール。30歳となってからも、そのプレーは衰えるどころか円熟味を増すばかりだ。現在、インテルはセリエAで3位につけており、首位を走るアタランタとは勝ち点が「3」、2位のナポリとは勝ち点が「1」離れているが、インテルは消化試合数が1つ少ないため、自力での首位浮上も狙える立ち位置。そんなインテルにおいて、チャルハノールは今後も中盤の底から“ネラッズーロ”の攻撃を彩り、セリエAで2連覇へ導く活躍が期待される。
【ハイライト動画】インテルがコモ撃破でリーグ戦4連勝!