神奈川県の子ども専門病院で手術を受けた10代の子どもが亡くなった医療事故をめぐり、調査を行った外部委員会がまとめた報告書が公表されました。
神奈川県立こども医療センターでは今年2月、通院していた10代の男の子が体の痛みを訴え緊急入院したあと手術を行いましたが、手術から17日後に亡くなっています。
男の子は脳を覆っている髄液と呼ばれる液体が過剰にできてしまう水頭症という病気で、体の痛みを訴えるかなり前に脳から胃の周辺までチューブを設置し水を流す手術を受けていましたが、この液体を流す部分の機能不全が原因で亡くなったということです。
病院は入院した際の病状では亡くなるとは考えられないとして、「医療事故」として外部の調査委員会を設置し調査を行ってきましたが、その調査結果がきょう公表されました。
病院によりますと、調査の結果、男の子が亡くなるまでの医療行為については、「標準から外れた医療行為ではない」として概ね問題がなかったとされています。
|
|
ただ、「患者側に対し液体を流す部分の機能不全で亡くなる可能性があることを説明していなかった」ことなどが指摘され、再発防止策として、亡くなる可能性の十分な説明を行うことなどが盛り込まれたということです。
また報告書では、部署間での情報共有不足も指摘されていて、病院側は「亡くなられました患者様に対して深い哀悼の意を表するとともに、ご家族の皆様には心よりお悔やみ申し上げます」とコメントしています。