【箱根駅伝2025】現地で駅伝取材を重ねる西村菜那子がシード権争いを展望 勝負の明暗を分けるキーマンも語った

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2024年12月26日 17:30  webスポルティーバ

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西村菜那子の箱根駅伝予想 後編

(前編:箱根駅伝の上位を予想 「3強」の順位とそれに続きそうなのは?>>)

【「3強」の背中も見える5位、6位は?】

 来年の1月2、3日に開催される第101回箱根駅伝。情報収集に余念がない"駅伝に詳しすぎるアイドル"西村菜那子さんが順位を予想。前編では1位・駒澤大、2位に青山学院大、3位に國學院大、4位に創価大を挙げたが、上位勢に続きシード権を獲得しそうな大学はどこになるのか。

 まず5位は、前回7位で、今年の全日本大学駅伝5位の早稲田大が入ると予想した。

「伊藤大志選手(4年)、石塚陽士選手(4年)、山口智規選手(3年)、工藤慎作選手(2年)、山口竣平選手(1年)など、とにかく強い選手が揃っています。彼らが実力を発揮できれば、上位に確実に入ってくると思います」

 なかでも西村さんは、主将・伊藤に注目しているという。

「1、2年時は5区を走りましたが、前回は体調不良で欠場しました。今回は、5区では起用されないと思っているので、平地での快走に期待しています。前回は山口選手が2区(4位)で8人抜きの大活躍をしました。今回はもう一段階ギアを上げた姿が見られるかもしれません。また、"山の名探偵"と呼ばれる工藤選手が、前回(6位)以上に5区で力を発揮するでしょう」

 続く6位に挙げたのは、予選会6位通過の中央大だ。全日本は12位に沈んだが、MARCH対抗戦10000mで爆走。吉居駿恭(3年)が27分44秒48、本間颯(2年)が27分46秒60をマークするなど、好タイムが続出した。その結果、エントリー上位10人の10000m平均タイムは28分15秒62でトップにつけている。

「全日本のあと、4年生が藤原正和駅伝監督から相当厳しい言葉をかけられたようで、チームの士気が高まりました。MARCH対抗戦で青学大を抑えてのトップは自信になると思います。区間配置は読めないですけど、岡田開成選手(1年)は10000mで世代トップの28分08秒51。2区に入るポテンシャルもありますが、1区にきてほしいですね。本間選手が2区で、吉居選手は復路かな。区間エントリーが楽しみです」

【7位から9位はシード権獲得のためのキーマンも挙げた】

 7位は、前回3位に入った城西大と予想する。今季は出雲で7位、全日本で6位に入っている。前回2区を好走した斎藤将也(3年)と同3区3位のヴィクター・キムタイ(3年)が起点となるが、西村さんは斎藤の5区に大きな期待を寄せている。

「過去2年は"山の妖精"と呼ばれた山本唯翔選手(現・SUBARU)が5区で大活躍しましたが、2年前の『激坂最速王決定戦(登りの部)』はその山本選手を抑えて、斎藤選手が優勝しています。5区を走るポテンシャルは十分に備わっているので、斎藤選手が5区でかき乱してくれると面白いですね。斎藤選手が走れば、区間賞を獲得すると思っています。

 1区は久保出雄太選手(4年)で、2区がヴィクター選手じゃないでしょうか。主将・平林樹選手(4年)が往路に入れば往路5位、総合7位くらいの予想です」

 そして8位には「なんだかんだ上位にいるチーム」と評価する法政大が入ると読んでいる。全日本には3年連続で出場できなかったが、2022年度は出雲7位で箱根7位、2023年度は出雲8位で箱根6位。今季は出雲で9位に入っており、過去2年と同じような流れできているが、今季の法大は例年と少し違うようだ。

「飛び抜けたエースがいるというよりチームの総合力というイメージですが、今回は注目選手がいるんです。まずは、前回6位で区間賞を獲得した武田和馬選手(4年)。今回は平地にまわることも十分考えられますが、活躍してくれるでしょう。それから5000m(13分35秒33)と10000m(28分10 秒01)で法大記録を塗り替えた大島史也選手(3年)の走りが楽しみです。シード権は堅いんじゃないでしょうか」

 9位予想はシード校の常連、帝京大。前回は5区が区間20位に沈みながら、往路12位から総合9位まで浮上した。今季は出雲と全日本で8位に入るなど、安定感のある戦いを見せている。そのなかでキーマンとなりそうなのは、前回に2区(16位)を務めた山中博生(4年)だ。

「山中選手は全日本2区で創価大・吉田響選手、青学大・鶴川正也選手らと先頭集団を形成したんです。そのスピードとスタミナに驚かされました。今回は2区で区間上位の好走が期待できそうです。選手層はけっこう厚いチームなので2区で波に乗れば、シード権を獲得すると思います」

【最後のひと枠に入りそうな大学、個人的に注目の選手は?】

 最後に、残りひとつのシード権は立教大が獲得すると予想した。今季から高林祐介駅伝監督が就任して、スピード型のチームにスタミナが加わった。そして箱根駅伝予選会をトップ通過。約2週間後の全日本大学駅伝は7位に食い込み、初出場でシード権を獲得している。

「この勢いでいったら箱根でシード権を獲得してもおかしくありません。林虎大朗選手(4年)、安藤圭佑選手(4年)、國安広人選手(3年)、馬場賢人選手(3年)らは"次期エース"と言われてきたように、上級生になってエース格の選手に育っています。MARCH対抗戦は調子がよくありませんでしたが、きっと仕上げてくるでしょう」

 前回4位の東洋大、同10位の大東文化大などが入っていないが、残りの10校はどうなのか。

 東洋大は出雲で11位、全日本で13位と大苦戦した。昨季は全日本14位から箱根は4位までジャンプアップしており、今回も底力を発揮する可能性は十分にある。そのなかで"復活の旗手"として期待なのが、元5000m高校記録保持者の石田洸介(4年)だ。

「石田選手は昨季、三大駅伝は不出場でしたが、今季は関東インカレの1部10000mで自己ベストの28分08秒29を出して6位入賞を果たしています。走っている姿だけで価値を感じられる選手。2年時に2区を走っているので、そのリベンジを晴らしてほしいところですけど......2区は梅崎蓮選手(4年)だと思うので、石田選手には復路のエース区間である9区で活躍してほしいなと思います」

 東洋大の20年連続シード達成には、石田の快走が欠かせないだろう。

 前回10位の大東大については、「今季はもっと上にいくかなと思っていたんですけど、出雲10位、全日本11位と振るいませんでした。上尾シティハーフで棟方一楽選手(2年)がU20日本記録で優勝するなど上がってきたこともあり、真名子圭監督は『ケニア人留学生は使わないかもしれない』とコメントしています。日本人選手だけで上位に入ったら面白いですね」と話した。

 前回19位の中央学院大については「エースの吉田礼志選手(4年)が強いので、ほかの選手の頑張り次第ではもっと上の順位にいく」と感じているようだ。さらに個々の選手では、次のように注目ポイントを語ってくれた。

「専修大のダンカン・マイナ選手(1年)は初ハーフとなった箱根予選会で3位に入りました。高校から日本にいるので、日本語が上手です。区間賞インタビューは見どころですよ。

 日本体育大・平島龍斗選手(3年)は全日本1区で区間賞を獲得しましたが、前回の箱根は1区で最下位。今回は1区で区間賞争いをする期待感があります。順天堂大・吉岡大翔選手(2年)は『大学生のなかで一番質のいい練習をしている自信がある』と話していたので、箱根で活躍するのを楽しみにしています」

 箱根駅伝は、何が起こるかわからない。順位予想は非常に難しいが、西村さんの予想も参考にしながら本番を迎えると、また違った楽しみ方ができるかもしれない。

【プロフィール】
西村菜那子(にしむら・ななこ)

1997年8月11生まれ。長野県出身。2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で箱根駅伝を見るようになり、現在は大学駅伝だけでなく、あらゆる駅伝大会に精通している。2022年9月にNGT48を卒業し、舞台など活動の幅を広げている。

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  • 山梨在住経験者として山梨学院推しなのは当然として、比較的新参の中央学院や城西なども推したい。
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