かつてレアル・マドリードやミラン、ユヴェントスなどを指揮したファビオ・カペッロ氏が、今シーズンからレアル・マドリードでプレーするFWキリアン・エンバペについてコメントした。27日付けでスペイン紙『マルカ』が伝えている。
今シーズン開幕前、大きな期待と共にパリ・サンジェルマンから完全移籍を果たしたエンバペだが、加入当初は新たなチームやポジションへ順応する難しさからか、本来の実力が鳴りを潜めていた。
そんな同選手についてカペッロ氏は、「マドリードのようなビッグクラブに適応するのは非常に難しい。私は何人もの選手が、そこに来たときに恐怖を感じているのを目にしてきた」と自身の経験も踏まえてコメント。それでも「彼(エンバペ)の問題はピッチ外のもので、サッカーそのものではなかった。しかし、彼はすでに復調していると思う。彼は非常に力強く、トップクラスの選手だ。彼は別次元のプレーヤーだ」とその実力に太鼓判を押した。
また、かつてユヴェントスでプレーしていたエンバペと同胞のミシェル・プラティニ氏も引き合いに「プラティニも最高のレベルを見せるまでに6カ月かかった。エンバペも同じようなプロセスを経ている」と同選手の適応力について語った。
さらに「サッカーには忍耐が必要だが、マドリードには忍耐がない。ファンもジャーナリストもそうだ」と、レアル・マドリード特有のプレッシャーも指摘したカペッロ氏。ビッグクラブならではの厳しい環境を浮き彫りにしつつ、エンバペの今後の活躍に期待しているようだ。