皆さん、こんにちは。メンタルトレーナーの三凛さとしです。私は20代の頃、借金苦と人生の挫折からメンタルトレーニングの重要性を学びました。その後、不動産ビジネスで成功し、30代で一度FIREを達成。その体験などをもとに「人生を好転させるヒント」をSNSで発信しています。
日刊SPA!では「ストレスなく生きていくための方法」をお伝えできればと思っております。連載第6回となる今回は「お金持ちになれない人に共通している5つの特徴」について、お話ししていきます。
◆ストレス発散のためにお金を使う
お金がたまらない人に共通する特徴。そのひとつは、「ストレス発散のためにお金を使う」ことです。私自身も会社員時代、嫌な仕事でたまったストレスを発散するため、週末になると飲みに行ったり、欲しいものを衝動買いしたりしていました。結果、その繰り返しで貯金はゼロ。これでは何も進展しません。
しかし、あるとき気付いたのです。「お金を使うこと」そのものが悪いのではなく、「何に使うか」が重要だということに。
お金はエネルギーのようなもので、どこに投資するかで未来が決まります。資産形成に使えばお金が増え、ビジネスに使えば事業が成長します。一方で、無意識にストレス発散に使えば、ただ消えていくだけです。
だからこそ、「自分が本当に大切にしたいもの」を見極め、そこに投資する必要があります。人生には仕事、家族、健康、趣味、美容、人間関係など多くの領域がありますが、人が心から優先できるのは多くても3つ程度です。私の場合、資産形成と仕事の成長、健康が最優先。そのため、自分の収入の8割を投資や事業投資、健康を強化するために使っています。
お金の使い方とは、その人の価値観を映す鏡のようなもの。ストレスに費やすのではなく、自分にとって大切なものに使いましょう。あなたは何を大切にしたいですか?
◆自分のお金の使い道の配分を決めていない
お金持ちになるには、自分の持てるお金を最大限活用することが大切です。そのうえで重要なのが、投資の配分を決めること。かつてアメリカの億万長者を輩出したセミナーに参加した経験があるのですが、その際、「自分のお金の投資配分」を教えてもらったことがあります。
その講師によれば、収入のうち50〜55%は生活費に費やしていい。残りの5%は寄付に。そして、10%は資産形成、10%は自分へのご褒美、10%は自分の教育に対して使えと言われます。そして、残りの10%は何かあったときの必要資金としてセーブする。これが理想的な配分だと教えられました。
具体的に言うと、手取りが20万円なら、10〜12万円は生活費に。4万円を必ず投資に使い、4万円は旅行や交際費など自分へのご褒美や楽しみに使います。残りの4万円は、自己投資、つまり教育に回しましょう。
自己成長のために学び続けることこそが成功への鍵です。この配分を必ずしも守る必要はありませんが、ひとつの目安になるのではないでしょうか(ちなみに私自身は資産形成には、給与の20%は費やすべきではないかと考えています)。
ある程度収入の使い道をきちんと分けておけば、どんな状況でもお金の使い方に迷わなくなります。この積み重ねを続けていくと、確実な資産形成につながるはずです。
◆預貯金の額が、ある一定の額以上にならない
目標の貯蓄額を設定するものの、「一度目標額を達成するとそれ以上の金額を上回ることがない」というのも、お金が貯まらない人が持つマインドのひとつです。
まず、大前提として貯金というものは上限額を決めるものではありません。目標額を達成してしまった時点で「もうOKだ」と思うのは、資産形成、すなわちお金を貯めるのが本質的には好きではない証拠だと思います。
資産形成が本当に好きならば、100万円を達成した後は、次の目標、例えば1千万円、1億円へと挑戦していくはずです。貯蓄へのアクセルを踏み続けられるかどうかは、お金を稼ぐことに対する情熱や好奇心がカギになります。ゲームのスコアを更新するように、資産形成もチャレンジし続ける姿勢を持つことが、お金を貯める秘訣のひとつです。
◆「自分の年収なんてこんなもの」と思い込んでいる
いまの年収に満足していなくても、「自分の稼ぎなんてどうせこんなもんだ」と諦めてしまう人が意外と多くいます。ただ、年収とは、私たちがどれだけ世の中に貢献しているか、どれだけ自分の役割を全うしているかの証明書のようなもの。仕事をしてお金を得るということは、その分だけ社会に何か価値を提供し、「大人としての責任を果たしている」という証拠でもあるのです。
年収をただの目標として見るのではなく、それを自分の成績として捉えると、より積極的にお金を増やすために動けるようになります。自分が成長している証が年収として現れるわけですから、そのことを誇りに思い、さらに良い仕事をして、もっと多くの価値を提供しようと思えるようになるはずです。
まさに「給与明細は大人の通信簿」だと言えるでしょう。ぜひ、年収が高いほどに、「自分は誰かに感謝されているのだ」と考え方を変えてみてください。
◆お金を稼ぐのは悪いことだと思っている
最後に、お金が貯まらない人に共通する最大の特徴をご紹介します。それは「お金は汚いものだ」「お金を稼ぐのは悪いことだ」「お金を稼いでいるのは悪い人だ」という思い込みがあることです。お金は悪いものだと思っている以上は、お金を増やすモチベーションが湧きませんし、結局そのお金を手にすることができません。
逆に、先ほども触れたように「お金は人生の一部であり、与えてもらうものではなく、貢献の結果だ」と考える。すると、自然とポジティブにお金を受け入れることができ、そのエネルギーがどんどん循環していきます。
お金にたくさん感謝して、お金を稼ぐことに罪悪感を持たないこと。それが、お金持ちになるためには、非常に重要なポイントなのです。
以上が「お金持ちになれない人に共通している5つの特徴」です。お金は人生を形作る大切なエネルギーであり、その使い方次第で未来は大きく変わります。この機会に、自分のお金との向き合い方を見直し、理想の未来へとつながる一歩を踏み出してみてください。
文/三凛さとし
【三凛さとし】
富とお金のメンタルトレーナー。ニューヨーク州立大学卒業後、借金苦と人生の挫折からメンタルトレーニングの重要性を学び、不動産ビジネスで成功。その成功体験をもとに、人生を好転させるヒントをSNSで発信。YouTube、X、Instagramなどで合計45万人以上のフォロワーを獲得し、初書籍「親子の法則」の発行部数は6万部を記録。自身が開発したコーチングプログラムは約10年でのべ20万人以上が参加。