日本の寺院で仏教の修行を1日体験をする動画がYouTubeに投稿され、興味深く視聴されています。仏教徒であってもなかなか体験する機会はなかなかない“修行”で、心身にどんな変化があるのでしょうか?
この動画が投稿されたのはGeeXPlus(ギークスプラス)所属のユーチューバー、アニメマンさんのYouTubeチャンネル「The Anime Man」。オーストラリア人の父と日本人の母を持つアニメマンさんが日本のアニメや文化についての情報や、日本人へのインタビューなどを投稿しています。
●電話も持ち込めない寺院での体験修行
動画の冒頭では、2022年の調査によれば日本人の67%が仏教徒だと自認していると説明。日本で最も優勢な宗教である仏教の、より深い意味やメッセージにについて学ぶため日本の寺院で丸1日修行を体験してみることにしたと動機について語られています。
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訪れたのは、東京都多摩郡檜原村にある真言宗系の寺院である天光寺。年間5000人もの人が訪れており、体験修行も積極的に受け入れています。
寺院へ足を踏み入れたとたん、「圧倒的静寂と穏やかさに包まれた」と感想を述べたアニメマンさん。寺院で体験修行をする際には、当然のことながら電話など禁止されているものもいくつかあるとのことで、俗世と隔てられた独特の空気に少し緊張している様子がみられます。
●瞑想で静寂に沈み込む
まず座って静かに深呼吸をします。コツをつかむまでに少し時間がかかったようですが、しばらく繰り返すと深い瞑想に沈んでいくにつれ心拍数が下がるのを感じたとのこと。そしてその状態のままおなかの底から大きな声を出し続け、瞑想を終えたアニメマンさんは、「すっきりはしましたね」と感想を述べました。
続いてこちらもはじめての経験だという読経をし、朝食として精進料理を食べ、英気を養ってから屋外へ。自然の音に包まれながら心地よさそうに瞑想をしました。
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●屋外で心身ともに鍛える
次に、裸足で10メートルのランニングを100回繰り返します。最初はそれほど大変だとは思わなかったというこの修行は、日本の夏の暑さと単調な運動の繰り返しが考えていたよりも心身へ負担をかけるものだったそうです。
そして、いよいよ“修行”といえば多くの人が想像する、“滝行”に挑戦します。この日の気温は36〜37度だったそうですが、それでも凍り付くような水の冷たさと、とてつもない水圧が上から降りかかってきたことに衝撃を受けたといいます。
呼吸も困難な中でなんとか滝行に耐えながら、次にその場へ座ったとき、アニメマンさんの中で変化が起こりました。突然寒さや水圧が消え去り、歯がカチカチと鳴るのをやめ、手足の震えも止まったのだそう。静かに身体が浮いているように感じ、全てを受け入れているようなこの状態について、アニメマンさんは「心頭滅却すれば火もまた涼し」という日本のことわざを引用して視聴者に伝えました。
●最後の修行を終え感想は……
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最も肉体的に負担のかかる滝行を終えて寺院に戻ったアニメマンさんの、最後の修行は写経。書道が得意だというアニメマンさんは、だからこそこの写経をはじめてすぐにこれがとても大変なものだということが分かったそうです。手が震え、額に汗をかきながら、そのうち静寂の中に閉じ込められるような集中とともに写経を進めていきました。
こうして全ての修行を終えたアニメマンさんは、今回の体験について「仏教の僧侶の修行は生半可なものではない」と述べ、「自分を振り返り、自分の内面を深く見つめ、人生を違う角度から眺めることができる」機会であったと感想を述べました。そして「誰もが1度は経験すべき」とも語っています。
●「人間用の初期化」「謙虚な気持ちになった」と反響
この動画は記事執筆時点で16万回以上視聴され9800以上の高評価を獲得。コメント欄では、「瞑想は本当に人生を変える。少なくとも僕にとってはそうだった」「これは人間用の初期化だね」「とても静かで癒される動画だった。謙虚な気持ちになったよ」「面白い。滝行を見くびることはできないけどやってみたい」など、さまざまな感想が並んでいます。
YouTubeチャンネル「The Anime Man」では他にも「日本でわんこそばに挑戦」「日本で150万円分フィギュアを買う」「日本のネカフェで48時間過ごしてみた」など、日本の文化を興味深い視点で広める動画が投稿されています。また、YouTubeの他にX(Twitter)やInstagramなどでも情報を発信しています。
画像提供:The Anime Manさん
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