中国サッカー協会(CFA)は6日、2025シーズンのプロライセンス交付クラブを発表。広州FC(旧・広州恒大/2部)、滄州雄獅(1部)、湖南湘涛(3部)の3クラブが条件を満たすことができず、来シーズンのプロリーグ入りが認められなかった。同日、中国メディア大手『南方報業伝媒集団』など複数メディアが報じた。
広州FCは、かつて「広州恒大」としてサッカー界に名を馳せた。中国不動産の「恒大集団」から多額の資金援助を受けて、元ブラジル代表MFパウリーニョらを獲得し、2010年代に中国スーパーリーグを8度制覇。2013年と2015年には、AFCチャンピオンズリーグ(旧ACL)も制覇した。
しかし、コロナ禍で「恒大集団」の経営が悪化。チームは衰退の一途をたどり、2023年には中国サッカー・甲級リーグ(2部)へ降格した。昨シーズンは、最終節まで昇格の可能性を残していたが、最終的には昇格圏内2位の大連英博(旧大連智行)と勝ち点差5の3位でシーズンを終え、1部復帰を逃していた。
かねてから経営悪化で多額の債務を抱えると報じられていた広州FCは、6日にCFAが発表した2025年の中国プロサッカーリーグのリストから外れ、来シーズンのリーグ戦参加が認められなかった。CFAは「滞納金や負債により、資格を取得できなかったクラブについては、引き続きフォローアップを行い、関連規則に従って状況に対処する」と発表している。
CFAの発表を受けて、広州FCは中国のSNS『WeChat(微信)』のクラブ公式アカウントを更新。「新シーズンのプロリーグ参加を目指して、クラブは様々な取り組みを行ってきたが、過去に多額の負債を抱えてきたため、返済するために調達した資金が不十分だった。広州FCは最終的にプロリーグに入会することができなかった」などと報告し、クラブのサポーターへ謝罪した。
【ハイライト動画】かつてACLでJリーグ勢に立ちはだかった広州FC(旧・広州恒大)