NVIDIAが新型GPU「GeForce RTX 50シリーズ」を発表 新アーキテクチャ「Blackwell」でパフォーマンスを約2倍向上 モバイル向けも

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2025年01月07日 19:01  ITmedia PC USER

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ついに「GeForce RTX 50シリーズ」が登場する

 NVIDIAは1月6日(米国太平洋時間)、コンシューマー向け新型GPU「GeForce RTX 50シリーズ」「GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズ」を発表した。GeForce RTX 50シリーズを搭載するグラフィックスカードは1月末から2月にかけて、「GeForce RTX 50 Laptopシリーズを搭載するノートPCは3月から順次発売される予定だ。


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●新アーキテクチャ「Blackwell」を採用


 GeForce RTX 50シリーズとGeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズは、現行の「GeForce RTX 40シリーズ」「GeForce RTX 40 Laptopシリーズ」の後継製品で、いずれも新しいGPUアーキテクチャ「Blackwell」を採用している。


 BlackwellアーキテクチャはAI(人工知能)を生かした「ニューラルレンダリング」に最適化すべく、AIを処理する能力を大きく引き上げている。トランジスタ数は最大920億個で、コンシューマー向けGPUとしては最大規模となる。この処理性能を生かした超解像技術「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」は第4世代となる。


 SM(ストリーミングマルチプロセッサ)はスループットの向上を図ると同時にTensorコアとの連携を深め、ニューラルシェーダーの実効パフォーマンスを改善している。シェーダーの並べ替えを行う「SER(Shader Execution Reordering)」も、ハードウェアとソフトウェアの両面で改善をしたという。AI処理でグラフィックスメモリを“浪費”しないようにするために、TensorコアではFP4演算もサポートした。


 膨大なジオメトリデータを扱えるようにすべく、レイトレーシング処理を担うRTコアも再設計を行っており、前世代(Ada Lovelaceアーキテクチャ)比でトライアングル交差率は最大2倍となり、グラフィックスメモリを節約するための圧縮機能もそなえている。


 グラフィックスメモリはGDDR7で、アクセス速度は最大30Gbpsとなる。メモリの帯域幅は最大毎秒1.8TBだ。


 接続バスはPCI Express 5.0(4.0への後方互換対応)で、映像出力はDisplayPort 2.1b(UHBR20対応)に対応する。


●GeForce RTX 50シリーズの概要


 GeForce RTX 50シリーズはデスクトップPC向け製品で、PCI Express形式のグラフィックスカードとして提供される。上位製品である「GeForce RTX 5080」「GeForce RTX 5090」は1月31日に、その下位に位置する「GeForce RTX 5070」「GeForce RTX 5070 Ti」は2月中に発売される予定だ。これらのうち、GeForce RTX 5070 Ti以外の3製品はNVIDIAが自ら設計したグラフィックスカード「Founders Edition」も用意される。


 今回リリースされたGPUの主なスペックは以下の通りだ(米ドルは税別、日本円は税込みの想定価格)。


・GeForce RTX 5070:549ドル(10万8800円)〜


・CUDAコア:6144基


・Tensorコア(ピーク処理性能):988 AI TOPS


・RTコア(ピーク処理性能):94TFLOPS


・動作クロック:2.16GHz〜2.51GHz


・グラフィックスメモリ:12GB(GDDR7/192bit)


・動画エンコーダー:1基(第9世代)


・動画デコーダー:1基(第6世代)


・消費電力:250W(補助電源は「8ピン×2」相当)


GeForce RTX 5070 Ti:749ドル(14万8800円)〜


・CUDAコア:8960基


・Tensorコア(ピーク処理性能):1406 AI TOPS


・RTコア(ピーク処理性能):133TFLOPS


・動作クロック:2.3GHz〜2.45GHz


・グラフィックスメモリ:16GB(GDDR7/256bit)


・動画エンコーダー:2基(第9世代)


・動画デコーダー:1基(第6世代)


・消費電力:300W(補助電源は「8ピン×2」相当)


GeForce RTX 5080:999ドル(19万8800円)〜


・CUDAコア:1万752基


・Tensorコア(ピーク処理性能):1801 AI TOPS


・RTコア(ピーク処理性能):171TFLOPS


・動作クロック:2.3GHz〜2.62GHz


・グラフィックスメモリ:16GB(GDDR7/256bit)


・動画エンコーダー:2基(第9世代)


・動画デコーダー:2基(第6世代)


・消費電力:360W(補助電源は「8ピン×3」相当)


GeForce RTX 5090:1999ドル(39万3800円)〜


・CUDAコア:2万1760基


・Tensorコア(ピーク処理性能):3352 AI TOPS


・RTコア(ピーク処理性能):318TFLOPS


・動作クロック:2.01GHz〜2.41GHz


・グラフィックスメモリ:32GB(GDDR7/512bit)


・動画エンコーダー:3基(第9世代)


・動画デコーダー:2基(第6世代)


・消費電力:575W(補助電源は「8ピン×4」相当)


●GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズの概要


 GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズはモバイル向け製品で、主にノートPCの外部GPUとして組み込まれる。基本的な仕様はデスクトップ向けのGeForce RTX 50シリーズをベースとしているが、ノートPCに組み込むということもあり性能や消費電力は抑えられている。


 NVIDIAの省電力デザイン「Max-Q」は最新バージョンとなり、GPUの動作クロックをミリ秒単位で動的に変動させることでSLM(小規模言語モデル)をはじめとするAIを稼働した際の消費電力を抑制し、結果としてバッテリーの消費を抑制できるという。


 今回リリースされたGPUの主なスペックは以下の通りだ。


・GeForce RTX 5070 Laptop GPU


・CUDAコア:4608基


・Tensorコア(ピーク処理性能):798 AI TOPS


・グラフィックスメモリ:8GB(GDDR7/128bit)


・動画エンコーダー:1基(第9世代)


・動画デコーダー:1基(第6世代)


GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU


・CUDAコア:5888基


・Tensorコア(ピーク処理性能):992 AI TOPS


・グラフィックスメモリ:12GB(GDDR7/192bit)


・動画エンコーダー:1基(第9世代)


・動画デコーダー:1基(第6世代)


GeForce RTX 5080 Laptop GPU


・CUDAコア:7680基


・Tensorコア(ピーク処理性能):1334 AI TOPS


・グラフィックスメモリ:16GB(GDDR7/256bit)


・動画エンコーダー:2基(第9世代)


・動画デコーダー:2基(第6世代)


GeForce RTX 5090 Laptop GPU


・CUDAコア:1万496基


・Tensorコア(ピーク処理性能):3352 AI TOPS


・RTコア(ピーク処理性能):1824TFLOPS


・グラフィックスメモリ:24GB(GDDR7/256bit)


・動画エンコーダー:2基(第9世代)


・動画デコーダー:2基(第6世代)



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