2019年10月の火災で焼失し、26年の完成を目指す首里城正殿(那覇市)の復元工事で8日、外壁の上塗り作業が始まった。24年2月から下塗りなどの準備が始まっており、作業は5月まで続く予定だ。
作業は、ほこりの付着や塗料のむらに細心の注意を払いながら行われた。職人らが、ローラーやへらを使い、下塗りがされた正殿の壁に朱色の塗料で色を付けた。
塗料は、沖縄本島北部で採れる鉄バクテリア由来の顔料「久志間切(くしまぎり)弁柄」を使用。1992年の「平成の復元」では産地を特定できなかったが、今回の復元で特定。往時の色彩に近づけた。
久志間切(くしまぎり)弁柄を使った上塗りを始める作業員ら=8日、那覇市の首里城公園(代表撮影)