◆ いつでもみんなのプロ野球!実況アナルーム1月のテーマは“今年注目の新人選手”
ニッポン放送ショウアップナイターで実況を務める清水久嗣アナウンサーは、今年注目の新人選手にロッテのドラフト6位・25歳のオールドルーキー立松由宇(日本生命)を挙げた。
清水アナは「新人選手の門出にあたり、会場には球団社長や監督、そしてこの日を待ちわびたスカウトの皆さん、さらに選手の親御さんたちを目の前にしたら、司会の私が緊張してしまいました。しかし、マイクを握ったある選手の表情を見て、『自分が緊張しちゃマズいよな』とふと私の緊張が解けたのです」と、昨年12月4日に行われたロッテの新入団選手発表会の司会を担当。
「その選手が立松選手。社会人の日本生命から入団した25歳、新入団選手の中では最年長でした。表情をひと目見ただけで落ち着いているというか、肝が座っているというか、場馴れしているのがすぐわかりました。それでいてコメントも『アスリートは歯が大事とのことなので、ロッテのキシリトールガムをしっかり噛んで頑張りたいと思います』という親会社を意識したコメントもバッチリ。あとで話をうかがうと『一番年上なので、しっかりしないと思っていました』と頼もしさすら感じましたね」と振り返る。
「地元は千葉・松戸で小さい頃からお父様に連れられて内野席でマリーンズの試合を何度も見ていて、特にお気に入りは今江選手や西岡選手だったそう。当時のチャンステーマも覚えているようで、『自分にもチャンステーマを歌ってもらえるように早くマリンの打席に立ちたい』と話してくれました。入団にあたってネックだった25歳という年齢から『とにかく最初からアピールしていかないといけない、自分にはあまり長く野球をやる時間はないと思っています』とキッパリ言い切った立松選手。言葉からも覚悟・決意を感じました」。
清水アナが立松を注目する理由が2つある。
1つは内野手であることだ。「昨年は中村奨吾選手をサードに、藤岡選手をセカンドにコンバートしたものの、中村選手は不振に陥り、藤岡選手も怪我が多く、さらに安田選手も出番が減るなど結果だけ見ればうまく行きませんでした。中村選手は『もう一度セカンドで勝負したい』という意思を示したことで、一塁、三塁、捕手、外野というユーティリティプレイヤーの立松選手が競争相手になるような存在までアピールすればチームの層が厚くなります。マリーンズはここ何年も続けて、終盤にレギュラークラスの選手が怪我・病気で離脱。それに伴ってチームの勢いも下降気味だっただけに、最後まで優勝争いを演じるには、選手のコンディションをキープする以上に、高いレベルで選手間の競争を維持することが大事ではないかと感じています」。
2つ目の理由は、25歳という年齢に清水アナがシンパシーを覚えたからだ。「私も25歳という年齢である放送局に入社し、個人的なことも含めさまざまな事情で会社をやめてフリーランスになりました。結果的にニッポン放送でお世話となってスポーツアナウンサーの夢も追うわけですが、いろいろな条件や進路があるなかで、その決断は大変難しいものでした。立松選手も私と同じような年齢で人生の大きな決断をしたという部分で、大いにエールを送りたいものです」。
「プロは厳しい世界。年齢的なものから逆境も多く経験するかもしれませんが、ぜひ新入団会見で見せた決意の表情を、一日でも早く希望に満ちた表情に変えてZOZOマリンスタジアムで暴れてほしいものです。そしてプロになる決断をして良かったと、笑顔で話せるようなお話をしてみたいですね」と立松にエールを送った。
(ニッポン放送ショウアップナイター)