中山競馬場Cコースを使用する3歳牝馬限定のマイル戦で、キャリアの浅い馬同士が、トリッキーなコースを使用しての争いなだけに一筋縄ではいかないケースが多い。前走で重賞を使ってきた組が過去10年で[3-0-2-29]とあまり振るわない一方で、未勝利戦を勝ち上がってきたばかりの馬が4勝。また、前走で6着以下の馬も4勝をあげており、難解だ。
◎ホウオウガイアは百日草特別2着馬。福島競馬場芝1800m新馬戦で見せた3〜4コーナーでの加速は見どころがあった。あの競馬が出来るなら、中山マイルも問題ないはず。前走は最初のコーナーで寄られてバランスを崩す不利がありながらも、しっかりと脚を溜めて、最後抜け出そうという脚には見どころがあった。最後は勝ち馬の決め手に屈するような形になったが、十分な心肺機能を証明している。距離短縮がプラスに出れば、楽しみだ。
〇マイスターヴェルクはレコード決着となった中山競馬場芝1600m新馬戦3着馬。やや促されながらも無理なく好位に取りつくと、最後までしっかり伸びて勝ち馬から0.8秒差ながらも3着。10番人気の低評価を覆した。続く秋の新潟競馬場芝1600m未勝利戦では好スタートから逃げ馬をマークするような位置で競馬を進め、最後は楽に抜け出した。最後3ハロンは11.2秒〜11.2秒〜11.9秒。最後は完全に抜け出したためにふわっとしてしまったようだが、内容は完璧だった。
▲ミーントゥビーは阪神JF7着。この時は18番枠からのスタートだったこともあって途中まで前に壁が作れず、鞍上が苦労していたが、最後は馬場の良い外目を伸びて0.9秒差7着。最後2ハロンのレースラップが11.5秒〜11.4秒だったことを考え合わせると、悲観する内容ではなかった。新馬戦は出遅れながらも鋭い決め手を発揮し、1勝クラスを勝ち上がったときも最後は10.7秒、10秒9。折り合えば決め手は通用しそうだ。
△エリカエクスプレスは京都競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。楽に先手を取り、常に外に馬を置く形になったが、とくにエキサイトすることもなく、終始楽な手応えのまま逃げ切った。他馬とは手応えが違い過ぎたために最後の2ハロンは気合を付ける程度で12.1秒〜12.1秒。底を見せていない。
△レイユールは中山競馬場芝1600m牝馬限定新馬戦優勝馬で赤松賞2着。小柄な馬だが、侮れない。アスター賞を勝った△ジャルディニエと、新馬戦の内容が良かった△ティラトーレ。ひいらぎ賞は勝ちに行った結果なのであの1戦だけでは見限れない。