FAカップ3回戦がトッテナムは敵地でタムワースと対戦した。
今シーズンのプレミアリーグではここまで7勝3分10敗と負け越しており、勝ち点「24」で12位に沈むトッテナムが、FAカップの初戦を迎える。対戦相手はナショナルリーグ(5部相当)に身を置くタムワース。トッテナムのスターティングメンバーにはイヴ・ビスマ、ジェームズ・マディソン、ブレナン・ジョンソンらが並んだ。
試合は序盤からトッテナムがボールを保持する構図となり、マディソンを中心にゴールへ迫る。32分にはペナルティエリア手前中央の位置でビスマからのパスを受けたマディソンが、見事なタッチで相手を振り切り、右足でミドルシュートを放ったが、シュートはGKに阻まれる。38分にも敵陣でボールを引っ掛けたマディソンが、ティモ・ヴェルナーとのワンツーでボックス内へ侵入するも、切り替えしから右足で放ったシュートはGK正面へ。
基本的にはトッテナムが主導権を握ったなかで時計の針は進んだが、相手守備陣を割って入るようなシーンは少なく、スコアレスでハーフタイムに突入。後半に入ると、タムワースもゴールへの気配を漂わせたが、トッテナム守備陣も中央を固めてゴールを許さない。55分にはトッテナムがマイキー・ムーアの突破を起点にチャンスを作り出す。左サイド深い位置まで侵入してクロスボールを送ると、ファーサイドのヴェルナーが頭で合わせたが、ファーサイドを狙ったシュートは相手DFにクリアされる。
均衡が破れることなく迎えた64分には、トッテナムにこの日最大の決定機が到来。セルヒオ・レギロンからのロングボールは味方に届かなかったものの、クリアボールを拾ったB・ジョンソンが中央を破るスルーパスを送る。抜け出したヴェルナーがGKと1対1のチャンスを迎えたが、左足で狙ったシュートはGKに当ててしまい、ここも仕留めきれない。
トッテナムは68分、ドミニク・ソランケとルーカス・ベリヴァルを送り出し、状況の打破を目論んだが、0−0のまま終盤へ突入。6分間の後半アディショナルタイムでも得点は生まれず、延長戦を戦うことが決まった。
延長前半が始まる前には、ジェド・スペンス、デヤン・クルゼフスキ、そしてソン・フンミンを投入。トッテナムとしてはプレミアリーグで主力を張る面々の数を増やし、攻勢を強めていく。100分には中央からドリブルで持ち運んだソン・フンミンが倒され、ペナルティエリア手前右寄りの位置でフリーキックを獲得。キッカーのペドロ・ポロが相手の意表を突いて縦パスを入れると、ボックス右で待っていたB・ジョンソンがグラウンダーの折り返しを送る。ボールはベリヴァルを超え、ソランケがフィニッシュまで持ち込もうとしたところで、相手のオウンゴールを誘い、トッテナムが先手を取った。
延長後半に突入すると107分、スペンスからのサイドチェンジを起点に、トッテナムが攻撃へ転じる。左サイド高い位置でこのボールを引き取ったソン・フンミンがカットインから斜めのパスを送ると、ペナルティエリア左の位置でボールを受けたクルゼフスキが左足を振り抜く。相手DFの股下を射抜く一撃を突き刺すと、118分にはゴール前でセカンドボールを拾ったブレナン・ジョンソンが右足で狙い澄ました一撃を叩き込み、勝利を決定付けた。
試合はこのままタイムアップ。トッテナムは一時はヒヤリとするほどの苦戦を強いられたものの、延長戦に入ると途中交代で入った選手たちが役者の違いを示し、FAカップ4回戦進出を決めた。
この後、トッテナムは15日にプレミアリーグ第21節でアーセナルとのノースロンドン・ダービーに臨む。
【スコア】
タムワース 0−3 トッテナム
【得点者】
0−1 101分 オウンゴール(トッテナム)
0−2 107分 デヤン・クルゼフスキ(トッテナム)
0−3 118分 ブレナン・ジョンソン(トッテナム)