セリエA第19節が14日に行われ、コモとミランが対戦した。
ここまで18試合を消化したリーグ戦で7勝7分4敗を記録し、勝ち点「28」の暫定8位につけているミラン。先月30日に指揮官交代へと踏み切った同クラブは、新たにセルジオ・コンセイソン監督を招へいした。すると、新体制初陣となったスーペルコッパ・イタリアーナ(スーパー杯)準決勝でユヴェントスを撃破し、決勝では宿敵インテルとの“ミラノ・ダービー”を制してタイトル獲得。続くセリエA第18節ではカリアリと引き分けたものの、好調を維持しながら今節を迎えた。
敵地に乗り込んで暫定15位のコモと激突した一戦は、21分にアウェイチームが決定機を作り出す。自陣深くでボールを奪った流れからカウンターに転じ、ユスフ・フォファナからパスを受けたラファエル・レオンがドリブルを開始する。ボックス正面に切り込みながら複数の相手を引きつけ、エリア内の左でフリーとなったタイアニ・ラインデルスにラストパス。しかし、ダイレクトで狙ったシュートはGKに弾かれ、こぼれ球をアルバロ・モラタが詰めるが、再びGKジャン・ブテに防がれた。
一方のコモも、36分に大きなチャンスを演出する。ハーフライン付近でマルク・オリヴァー・ケンプフがインターセプトし、素早くショートカウンターに移行。数的有利の状況でルーカス・ダ・クーニャがマーカー1枚を剥がし、右脇で待つガブリエウ・ストレフェッツァにボールを送る。ワンタッチでグラウンダーの折り返しを入れたものの、ファーに飛び込んできたパトリック・クトローネはわずかに届かず。ゴールまで一歩に迫るが、惜しくも仕留めきれなかった。
コンセイソン監督はハーフタイムに3枚替えを実施。タミー・アブラハム、ユヌス・ムサ、アレックス・ヒメネスを投入して攻撃の活性化を図る。52分には左サイドのR・レオンにボールがわたり、スピードに乗ったドリブルで斜めにカットイン。相手とのコンタクトでボールが流れ、ボックス手前のA・ヒメネスに繋がる。巧みなタッチでマーカを突破してシュートを放つが、鋭い飛び出しを見せたGKジャン・ブテがセーブ。セカンドボールをラインデルスがバイシクルで狙ったものの、ボールは枠を大きく外れてしまう。
そんななか、60分にコモが均衡を破る。自陣からのビルドアップで前進し、細かいパスワークで左サイドの密集を攻略。相手のプレスを打開してマクサンス・カケレが右サイドに展開する。アサン・ディアオがマーカーと対峙しながらペナルティエリア内に運び、左足に持ち替えて一振り。グラウンダーのシュートがニアを射抜いて貴重な先制弾をマークした。
リードを許したミランも71分、R・レオンが左サイドでコーナーキックを獲得。キッカーを務めたラインデルスがファーに大きく蹴り込むと、待ち受けていたマッテオ・ガッビアが頭で折り返す。一度は相手にクリアされるが、跳ね返りをテオ・エルナンデスが左足でボレーシュート。回転のかかったボールはGKの頭上を超えてネットを揺らし、ミランがゲームを振り出しに戻した。
すると、勢いに乗るミランが76分に逆転する。最終ラインからのビルドアップに参加したユヌス・ムサがボールを引き出し、中盤でフリーとなったアブラハムに配給する。前を向いてスルーパスを出すと、DFラインとの駆け引きを制したR・レオンが裏へと抜け出す。確実にゴールへ流し込んで逆転弾をゲット。縦に速い攻撃から一瞬でゴールを陥れ、ミランが初めてリードを奪った。
その後はGKマイク・メニャンの活躍もあり、コモの攻撃をシャットアウト。1点のリードを守り切ったミランが2−1の逆転勝利を収めた。次節、コモは20日にホームでウディネーゼと対戦。ミランは18日にアウェイでユヴェントスと対戦する。
【スコア】
コモ 1−2 ミラン
【得点者】
1−0 60分 アサン・ディアオ(コモ)
1−1 71分 テオ・エルナンデス(ミラン)
1−2 76分 ラファエル・レオン(ミラン)