「世界中の強い馬たちが集まる場所」であるために… 30周年を迎えた香港国際競走が目指す先

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2025年01月15日 07:00  netkeiba

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グレッグ・カーペンター氏(c)netkeiba
 1994年に始まった香港国際競走は昨年30周年と一つの区切りを迎えた。開始当初から規模は拡大し続け、今では世界各国のホースマンがプランの一つとする大型の国際招待競走となっている。そんな香港国際競走はどうしてここまでの規模を誇るレースとなることができたのか。また、次なる30年へ、さらにその先はどのような青写真を描いているのか。香港ジョッキークラブでレースの責任者を務めるグレッグ・カーペンター氏に話を伺った。

「こういったレースでとても大事なことは、世界中の強い馬たちが集まって戦う場所であることです。それを何よりのテーマとしてやっています」とカーペンター氏。レースというものの本質を問い続けているという。そのために世界各国の国際競走に顔を出すなど、強い馬に来てもらう努力は欠かさない。

 そして常に改善を続けてきた。かつては失敗やトラブルもあったというが、検疫や調教所へのアクセスなど様々なフィードバックをもらいながら、ブラッシュアップすることで今では多くのホースマンから好評を得ている。「何よりも馬がいい状態でいること。レースで勝てる馬は1頭だけど、そうでなくともいい競走したなと思ってもらえることが一番大事。そこがついてくると関係者の満足度も大きく変わってきます」。いい状態で香港に来て、いいレースをして、いい状態で帰ってもらう。当たり前のことを追求してきたことが、大きなイベントへとつながったのだ。

 それだけではない。内側にもしっかりと目を向けている。「香港ジョッキークラブは140年続いていますが、地域の産業に貢献することを大事にしています。博物館やスポーツなど競馬以外の香港のコミュニティに関しても利益を還元している。そうすることで、香港ジョッキークラブで働いていることが誇りにつながり、価値を生み出せていると考えています」。レースに関わっているスタッフみなが誇りを持ち、同じテーマを共有する。それができていることが、2万人以上の職員がスムーズに動くことにつながっているのである。

 最後に今後どうなっていきたいかを聞いてみた。「香港国際競走をどんどん大きなイベントにしていきたいですね。4月の国際競走が12月と比べて季節的に招致に苦労する面があるので、そちらも改善してより大きくしていきたい」。さらなるビッグイベントへ、満足することはない。

※タイトルと内容に一部誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

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