セリエA第19節延期分が14日に行われ、アタランタとユヴェントスが対戦した。
年始にサウジアラビアでスーペルコッパ・イタリアーナが開催された関係で、同大会に参戦していた4チームは、本来は新年の初陣として開催される予定だった第19節が後ろ倒しで開催される。ここまで13勝3分3敗の勝ち点「42」を積み上げて、現在3位につけるアタランタは、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督就任から9年目にして、クラブ史上初のスクデットを狙える状況だ。現在は2戦連続ドローと足踏みが続くが、首位のナポリ、2位のインテルとの差を維持するためにも、3試合ぶりの白星を目論む。
一方で、チアゴ・モッタ新監督の下でシーズンをスタートさせたユヴェントスは、ここまでセリエAで無敗を維持しているものの、その成績は7勝12分と圧倒的にドローが多い。優勝争いに食い込むためには勝ち切る試合を増やしたいところだが、今節の上位対決は、そんなきっかけを得られる一戦となるだろうか。
試合は序盤からアタランタがボールを握って敵陣へ入っていく場面が目立ち、マリオ・パシャリッチやシャルル・デ・ケテラーレらが絡んでチャンスの数を増やす。だが、ユヴェントスの整えられた陣形を完全に攻略することはできない。
対するユヴェントスは21分、ニコラス・ゴンサレスからのパスを受けたトゥーン・コープマイネルスが、ボックス手前でうまくターンし、左足を振り抜くも、シュートは枠の外。44分にはケナン・ユルディズの放ったシュートのこぼれ球をN・ゴンサレスが狙うも、きわどい一撃はわずかに枠を外れる。前半アディショナルタイムにはセットプレーからユルディズがバイシクルシュートを放ったが仕留められず、前半はスコアレスで終了した。
後半に入ると、ユヴェントスがビッグチャンスを作り出す。49分、ピッチ中央付近でインターセプトしたフェデリコ・ガッティが、自ら敵陣まで持ち運び、右コーナーキックを獲得。コープマイネルスが左足でインスイングのボールを供給すると、ニアサイドでピエール・カルルが頭で合わせた。しかし、ここは左ポストに当たって、GKマルコ・カルネセッキに掻き出される。
ユヴェントスとしては先制のチャンスを逃す形となったが、直後の54分にはスコアを動かすことに成功。左サイドのスペースへ動き出したウェストン・マッケニーが自陣からの浮き球を引き出すと、追い越す動きを見せたカルルが、マッケニーからのスルーパスをダイレクトで仕上げる。ユヴェントスが先手を取った。
1点ビハインドとなったアタランタは60分、直前に途中出場していたラザール・サマルジッチが、デ・ケテラーレからのパスを受けて深い位置まで持ち運び、中央へ折り返すも、GKミケーレ・ディ・グレゴーリオにクリアされる。こぼれ球をデ・ケテラーレが拾い、最後はアデモラ・ルックマンが右足で狙ったが、今度はゴールカバーに入っていたコープマイネルスに弾き出される。65分にはペナルティエリア手前で顔を上げたエデルソンが強烈なミドルシュートを放ったが、ここはわずかにクロスバーの上。
この直後、アタランタは2枚の交代カードを切り、ラウル・ベッラノーヴァに加えて、ハムストリングの負傷により戦線を離れていたマテオ・レテギを送り出す。すると78分、この2人が絡んで同点ゴールが生まれる。ペナルティエリア手前左寄りの位置で顔を上げたマルテン・デ・ローンが右足で浮き球のボールを送ると、ボックス右へ入ったベッラノーヴァが頭で折り返し、最後はレテギがヘディングシュートを沈める。レテギが得点ランキングトップに躍り出る今季セリエA通算13点目を奪い、アタランタが試合を振り出しに戻した。
アタランタは84分にニコロ・ザニオーロ、ユヴェントスは後半アディショナルタイムにユルディズがそれぞれ決定機を作ったものの、これ以上の得点が生まれることはなく、試合はタイムアップ。注目の上位対決は痛み分けのドローで終わった。
この後、両チームは18日にセリエA第21節のゲームが控えている。アタランタはナポリと、ユヴェントスはミランと、それぞれホームで対戦予定だ。
【スコア】
アタランタ 1−1 ユヴェントス
【得点者】
0−1 54分 ピエール・カルル(ユヴェントス)
1−1 78分 マテオ・レテギ(アタランタ)