YUTARO SAITOは、ファッションと消費文化をテーマにストリートスナップを撮影。SNSの発達やメディア構造の変化によって、服の本質ではない「価値の記号化」が加速する現在のモードやトレンドに対し、自身の暮らしを軸に日々の服を選ぶ高齢男性の服装に焦点を当てることで、他者からの評価ではなく「自己にベクトルの向いた」ファッションあり方を探求している。2024年6月には新作写真集「20’s STREET STYLE JOURNAL #1 NOT PLASTIC FASHION(2030)」を発売した。
同展では、新作を含む高齢男性のスナップ写真を展示。蛍光色の人工物が溢れる都市風景とマイペースにファッションを選択する老人たちの対比や併置を通して、消費社会の中で何に価値を見出し、何に身を包むのかについての視点を提供する。