【今日のにゃんこタイム〜○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.157】
夢中で遊ぶ猫の姿は時として、予想外の爆笑をもたらしてくれることもあります。ちゃーちゃんさん(@alley_cat924)宅で暮らす茶太郎くんは猫用の電動おもちゃに熱中しすぎて、二度見必至なお顔に!
おめめがあらぬ方向を向くミラクルショットに、飼い主さんも思わず大爆笑してしまいました。
◆電動おもちゃに夢中な変顔に大爆笑!
茶太郎くんは、この電動おもちゃで遊ぶときだけゴロン。かわいくてレアなその姿を、飼い主さんは日ごろから写真に撮り貯めていました。
この日も、いつもと変わらない日常の幸せを撮影。ところが、そこに写っていたのは想像のななめ上を行く、茶太郎くんのお顔でした。
「腹がよじれるほど笑いました。もう二度と撮れないです。猫の目はビー玉に例えられることがありますが、宝石のような輝きをこんなにも放つんだなと。構造がおもしろいです」
飼い主さんいわく、茶太郎くんは普段から、必死な表情で遊んでいることが多いそう。
「遊びの最中に名前を呼ぶと目を丸くして『今、遊んでるんだけど!? 何の用!?』みたいな感じで動きを止め、こちらを見てくれます」
茶太郎くんは、手先が器用。外の景色を眺めるために2足立ち姿のまま前足を使ってカーテンを開けたり、電動おもちゃの電源を自分で入れたりもするそう。
ひとり遊びもお手の物な知的な姿に感心するとともに、日々癒されている飼い主さんです。
◆玄関の隅で丸まっていた子猫が気になって…
実は飼い主さんにとって、茶太郎くんは初めて迎えた猫です。出会いは、2023年9月22日。雨が降って肌寒いその日、仕事から帰宅した飼い主さんは玄関の隅で雨風をしのぐかのように丸まる茶太郎くんを発見しました。
「1週間ほど前から猫のような鳴き声が聞こえていましたが、あたりを見回しても姿が見えなかったので、あまり気にかけてはいませんでした」
当時、茶太郎くんは手のひらサイズほど。まさか、こんなにも小さな猫が1週間も前から鳴いていたなんて……と、飼い主さんは胸を痛めました。
それまで猫と暮らした経験はなかったものの、放っておけないと感じた飼い主さんは小さな器に入れたねこまんまを玄関前へ。その後は時々、玄関を開け、茶太郎くんがご飯を食べているのかをチェックしていましたが、時間が経てばほかの場所へ行くだろうと思っていたそう。
◆“犬派”だった自分が猫を迎える日が来るなんて!
ところが、翌朝になっても茶太郎くんは玄関の隅にいるまま。庭のウッドデッキに乗って母猫を探すような声を上げながら、飼い主さん宅から離れる様子はありませんでした。
近所に聞き込みをすると、「4匹の子猫を産んだ母猫の姿を最近見なくなったので、置いて行かれたのかも」という証言が……。そこで、飼い主さんは同居中の彼と話し合い、ひとまず動物病院へ連れて行くことにしました。
当時、茶太郎くんの顔には点々とした黒い汚れがあり、目はグチョグショ。動物病院では猫風邪を患っていると言われ、点眼薬や点鼻薬を処方されました。
「ノミ・ダニ予防薬の塗布もしてもらいました。お風呂に入れてあげてと言われたものの、入れ方がわからないと伝えたら、病院で体を洗ってもらえました」
シャンプー後、茶太郎くんは顔にあった黒い汚れが取れ、毛色もツヤツヤに。見違えるほどの姿に飼い主さんは、「あなたこんなにかわいかったのね〜!」と胸キュン。
加えて、獣医から「飼いやすい子」とのお墨付きをもらったこともあり、茶太郎くんを家族として迎え入れることにしました。
「犬派だった自分が、まさか猫を飼うなんて信じられませんでした。
猫とまともに触れ合ったことがなく、知識もなければマイナスな先入観を持っていました。そのため、ケージを組み立てながら『勢いでお迎えして本当によかったのだろうか』と思っていました」
◆弱々しかった子猫が好奇心旺盛にゃんこに成長!
しかし、飼い主さんの不安などつゆとも知らない茶太郎くんは、お迎え当初から膝に乗って寝てしまうほど、べったり。かわいく甘える姿を見て、飼い主さんは自身の中にあった猫への偏見が覆されていったのだとか。
小さな命がより愛しくなり、部屋の片づけを徹底。電気コードには保護カバーをするなど、茶太郎くんが安全に過ごせるように環境を整備し始めました。
「もともと人慣れはしていましたが、ネットで情報収集をし、大きな音を立てない、適切な距離感を大切にすることなども心がけるようにしました」
すると茶太郎くんは、好奇心旺盛で色々なものに興味を持つ猫にすくすくと成長。今では台所で作業している飼い主さんの肩へ飛び乗り、手元を観察しに来ることもあるそうです。
「一緒に住んでいる彼と私が別室でお喋りをしていると、ドアの前で『ボクも仲間に入れてよ』と鳴くこともあります」
◆猫は繊細で優しい生き物だと教わった
甘えん坊な茶太郎くんですが、知的な一面も兼ね備える猫です。ドアを閉めてほしくないときには前足で人間の手をタッチ。少し離れた場所にいるときでも駆け寄って手にタッチし、「閉めないでね」と伝えます。
一緒に暮らす中では、茶太郎くんの優しさにウルっとさせられた日も。それは、飼い主さんたちが2人とも風邪でダウンしてしまったときのこと。
「いつもなら時間など関係なく開催している“運動会”を行わず、私の隣で一緒に寝てくれました。成長と優しさを感じましたね」
茶太郎くんは2024年9月、1歳に。知識ゼロから始まった猫ライフの中で飼い主さんがあらためて痛感したのは、小さな命を預かることの重みでした。
「この1年、かわいさに癒されたり、時には手を焼いて疲労したりの繰り返しだったように思います。
猫がこんなに繊細な生き物とは知りませんでした。大きな病気や怪我をすることなく無事に1歳を迎えられ、ホっとしています」
この先の“ニャン生”も健やかで穏やかなものであるようにサポートしたい。そして、いつか来るお別れの日に後悔を感じないよう、一緒に過ごせる時間を大切にしていきたい――。
そう話す飼い主さんの愛を茶太郎くんは笑顔で受け止めてくれることでしょう。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291