妹の結婚相手は“誠実そうな男”だったのに…「泣きながら逃げてきた」妹が明かした恐ろしい素顔

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2025年01月15日 16:10  日刊SPA!

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※画像はイメージです
 女性側の離婚理由としては、性格の不一致に次ぐ、大きな理由となっている夫からのDV。
『司法統計』によると、23年における妻側からの家庭裁判所への調停申し立て総数4万1652件のうち、7711件が[暴力を振るう]で18.5%を占める。ただし、これは身体への直接的な暴力になり、精神的・経済的なDVも含めた場合、その数はさらに増えると言われている。

 とはいえ、被害に遭っている本人は、パートナーからDVを受けているとはなかなか言い出せない。会社員の島野陽平さん(仮名・39歳)の7歳下の妹も19年に夫からのDVが原因で離婚したが、最初は女性に手を出すような人物にはとても見えなかったという。

◆元義弟の同僚が見せた“ぎこちない態度”

「私も両親も誠実で優しそうな人物だと思っていました。ただ、私の会社の後輩が、休日に私たち夫婦と妹夫婦が食事していた焼き肉店に偶然居合わせたらしいんです。

 その場では声をかけてこなかったのでこっちも気づきませんでしたが、週明けに挨拶しなかったことを謝られました。一緒に居た相手が義弟だと話すと、『アイツ、前の会社の同僚なんですよ』と教えてくれましたが、好意的な言い方には見えなかったので違和感があったんです」

 それからしばらくしてこの後輩社員と飲みに行った際、元義弟がとんでもない人物だったことが明らかになる。最初は言いにくそうにしていたようだが、元義弟は前妻とDVが原因で離婚していたというのだ。

◆元義弟は前妻にDV、当時の職場でもパワハラを行っていた

「離婚歴があることは知っていましたが相手の不倫が原因と聞かされていたから驚きました。前妻の方とは職場結婚で寿退社したようなのですが、仲の良かった同僚経由で社内にDVの話が広がり、元義弟は居づらくなって辞めたそうです。

 また、自分より年下の社員やアルバイトなど立場の弱い人に対し、高圧的な態度を取っていたらしく、どれも私が知らない一面でした」

 しかし、この時点では妹との関係は良好だと思っていた島野さん。過去を顧みて反省しているのであれば、波風を立てないほうがいいと自身の胸に閉まっておくことに。ところが、この判断は大きな誤りだったことが判明する。

 同僚から元義弟の過去を聞いてから7か月ほど経ったある晩、突然妹が訪ねてきたのだ。それも冬場にしては薄着でいかにも着の身着のままという恰好。おまけに顔には殴られたような跡もあった。

◆自身も恫喝されたが毅然とした態度で対応

「私も妻もただ事じゃないと部屋に上げると、元義弟からDVを受けていたことを泣きながら告白されました。しかも、私は直接確認していませんが、妻は腕や太ももなどにあったアザを妹から見せられたそうです。私のところで妹を保護することにしました。

 両親には事情を説明しましたが遠方でしたし、元義弟が強硬的な手段を取ってきたら対応が難しいからです。その点、ウチはオートロックのマンションでしたし、こっちなら私と妻で対処できますから」

 元義弟からは翌日電話があったそうだが、自分のところに居るとは伝えなかったが事情は知っている旨を説明。「間を取り持ってほしい」と頼まれたが、これを拒否し、弁護士から連絡が来るまで待つよう伝えると一転して恫喝的な口調に変わったとか。

 でも、そんな相手にも一歩も引くことなく、「言いたいことはそれだけか? お前こそ覚悟しておけよ」と毅然とした口調で言い返したそうだ。

「焦りや怒りがあったのか、ついに私にも本性を出してきたって感じでしたね。けど、私の勤務先は建設会社。監督業務をやっているので現場に行くと、厳つい連中はいくらでもいるし、作業員同士がケンカを起こして止めに入ったことも何度もあります。

 だから、元義弟みたいなヒョロい奴に何を言われても怖くないんですよ」

◆外面を気にしたのか、最後は素直に離婚に応じた

 後日、弁護士事務所で行われた話し合いの席では、島野さん夫婦が妹と同席。ただし、すでに諦めていたのか完全アウェイだと思ったからかはわからないが、借りてきた猫のようにおとなしくなっていた元義弟。

 離婚にも素直に応じ、300万円近い慰謝料の支払いについても揉めることはなかった。

「一刻も早く別れて縁を切りたい娘の意向で、警察には訴えませんでした。その代わり二度と関わらないことを約束させ、破ったらDVの件も含めて警察に訴えると言ったんです。

 元義弟は外面は悪くなかったですし、プライドだけは人一倍高そうだったので条件を受け入れたのでしょう。それでもしばらくは警戒していましたが、ストーカーまがいのことのされることもなく、今は妹も再婚して新しいパートナーと幸せな家庭を築いています」

 DVの場合、そういうことをするように見えない方が実は加害者というケースは少なくない。被害の多さを考えれば、我々が思っている以上にその過去を隠している人は多いのかもしれない。

<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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