富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は1月16日、個人向けPCの新製品を発表した。1月17日から順次発売される予定だ。
なお、今回の新製品から同社はPC製品のブランド再定義を実施している。製品の品名はフォームファクターを問わず「FMV」とした上で、一部を除きノートPC(旧LIFEBOOK)は「FMV Note」、デスクトップPC(旧ESPRIMO)は「FMV Desktop」というブランドで展開し、シリーズ名はアルファベット1文字となる。
●FMV Note C:Z世代特化の新シリーズ
「FMV Note C」は、Z世代の社員が主導する社長直轄プロジェクト「FMV From Zero Project」から生まれたモバイルノートPCで、主なターゲットユーザーも、スマートフォンに慣れ親しんだZ世代に設定されている。位置付けとしては、従来「LIFEBOOK CHシリーズ」の後継に相当する。
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量販店モデル(FMV CZ-K1)は1月17日に発売され、想定価格は20万円弱となる。直販サイト(富士通 WEB MART)では、本モデルをベースとするカスタマイズ(CTO)モデル「FMV WC1-K1」も販売される。こちらは1月16日に受注を開始し、1月下旬から順次出荷される予定だ。
CPUはCore Ultraプロセッサ(シリーズ1)のUシリーズで、量販店モデルはCore Ultra 5 134Uを搭載している(CTOモデルはCore Ultra 7 164Uも選択可能)。メモリは16GB(LPDDR5X)だが、CTOモデルでは8GBに減量することも可能だ。ストレージはPCI Express 4.0接続の256GB SSDで、CTOモデルでは容量を512GBに変更することもできる。OSはWindows 11 Homeで、Microsoft Office Home & Business 2024も付属する(CTOモデルでは「Officeなし」も選択可能)。
ディスプレイは1920×1200ピクセルの13.3型液晶で、その上部にはフルHD撮影と顔認証に対応するWebカメラを備えている。キーボードはストローク(押し込み幅)が約1mmと従来のFMV Note(LIFEBOOK)シリーズと比べて浅めだが、打ち漏らしのないように設計されているという。方向キーを文字キーと同一サイズにしていることも特徴だ。
ポート類は左側面にUSB 3.2 Gen 2 Type-C端子×2とイヤフォン/マイク端子を備える。あえて必要最小限とすることで、すっきりとした外観を狙ったそうだ。なお、USB 3.2 Gen 2 Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。ワイヤレス通信はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)とBluetooth 5.4に対応する。
バッテリー駆動時間(※1)はアイドル時で最長約24.2時間、動画再生時で最長約13.9時間となる。ボディーサイズは約297(幅)×210(奥行き)×13.9(厚さ)mmで、重量は約1187gだ。
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(※1)JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver.3.0)に基づく測定値(以下同様)
●FMV Note U(旧LIFEBOOK UH):FCCL初の「Copilot+ PC」に
「FMV Note U」は従来「LIFEBOOK UHシリーズ」として展開されていたモバイルノートPCだ。今回登場する新モデルはFCCLとして初めて「Copilot+ PC」に準拠しており、Copilot +PC向けの追加機能も利用できる。
量販店モデル(FMV UA-K1)は1月17日に発売され、想定価格は30万円弱となる。直販サイトでは、本モデルをベースとするCTOモデル「FMV WU1-K1」も販売される。こちらは1月16日に受注を開始し、1月下旬から順次出荷される予定だ。
CPUはCore Ultra 200Vプロセッサで、量販店モデルはCore Ultra 7 258V(32GBメモリ)を搭載している(CTOモデルはメモリを16GBとしたCore Ultra 7 256Vも選択可能)。Intelの認証プログラム「Intel Evo Editionプラットフォーム」にも準拠している。ストレージはPCI Express 4.0接続の512GB SSDで、CTOモデルでは容量を256GB/1TB/2TBに変更することも可能だ。OSはWindows 11 Homeで、Microsoft Office Home & Business 2024も付属する(CTOモデルでは「Windows 11 Pro」や「Officeなし」も選択可能)。
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ディスプレイは1920×1200ピクセルの14型液晶で、その上部にはフルHD撮影と顔認証に対応するWebカメラを備えている。電源ボタンは指紋センサーと一体だ。
ポート類は左側面にThunderbolt 4(USB4 Gen 3 Type-C)端子×2、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子とイヤフォン/マイク端子を、右側面にmicroSDメモリーカードスロット、HDMI出力端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子と有線LAN(1000BASE-T)端子を備える。Thunderbolt 4端子はUSB PDによる電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。ワイヤレス通信はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)とBluetooth 5.4に対応する。
バッテリー駆動時間はアイドル時で最長約36時間、動画再生時で最長約15.5時間となる。ボディーサイズは約308.8(幅)×209(奥行き)×15.8〜17.3(厚さ)mmで、重量は約848gだ。
●FMV Desktop F(旧ESPRIMO FH):ボディーはキープも機能強化
「FMV Desktop F」は従来「ESPRIMO FHシリーズ」として展開されていたディスプレイ一体型デスクトップPCとなる。今回は23.8型/27型両方の新製品が展開されるが、新しいCopilotキー付きキーボードと「Videoポータルリモコン」を付属したことが特徴だ。
量販店モデルは23.8型が2モデル(FMV F55-K1/FMV F75-K1)、27型が1モデル(FMV F77-K1)の1モデルを用意しており、いずれも1月17日に発売される。想定価格はFMV F55-K1が23万円強、FMV F75-K1が25万円強、FMV F77-K1が32万円弱となる。直販サイトでは、CTOモデルとして23.8型の「FMV WF1-K1」と27型の「FMV WF2-K1」も販売される。こちらは1月16日に受注を開始し、1月下旬から順次出荷される予定だ。
CPUは第12世代CoreプロセッサのUシリーズまたはPシリーズで、F55-K1はCore i5-1235Uを、F75-K1とF77-K1はCore i7-1260Pを搭載している(CTOモデルの23.8型ではCeleron 7305、27型ではCore i5-1240Pも選択可能)。メモリはDDR4-3200規格で、容量はF55-K1とF75-K1が16GB、F77-K1は32GBを標準搭載している(最大64GBまで換装/増設可能で、CTOモデルでは8GB/16GB/32GB/64GBから選択可)。
ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量はF55-K1とF75-K1が512GB、F77-K1は1TBを標準搭載している。CTOモデルは容量を256GB/512GB/1TB/2TBから選択できる他、27型モデルでは「セカンドストレージ」として2TBまたは4TBのHDDも搭載可能だ。光学ドライブは、F55-K1とF75-K1がDVDスーパーマルチドライブ、F77-K1がBlu-ray Disc(BD-RE)ドライブを備える(CTOモデルではどちらかを選択可能)。
OSはWindows 11 Homeで、Microsoft Office Home & Business 2024も付属する(CTOモデルでは「Officeなし」も選択可能で、23.8型はOSを「Windows 11 Pro」に変更できる)。
ディスプレイはF55-K1とF75-K1が1920×1080ピクセルの23.8型液晶で、F75-K1が2560×1440ピクセルの27型液晶となる(CTOモデルの27型ではパネル解像度を3840×2160ピクセルに変更可能)。その上部にはHD撮影と顔認証に対応するWebカメラを搭載している。スピーカーはパイオニアの監修を受けたものを4基(スピーカー×2+ツイーター×2)搭載している。
ポート類は、HDMI入力端子、HDMI出力端子、USB 3.2 Gen 2 Type-C端子、USB 3.1 Gen 1 Standard-A端子×3(うち1基は正面)、SDメモリーカードスロットと有線LAN(2.5GBASE-T)端子を備える。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(6GHz帯対応のIEEE 802.11be)とBluetooth 5.3に対応する。
●直販限定モデル
ここまで紹介してきた製品の他、直販サイト専売の新モデルも登場する。いずれも1月16日から受注を開始し、1月下旬から順次出荷を開始する。
なお、これらのモデル冒頭で触れたリブランドの対象外で、モデル名などは旧来のルールが適用される。
QH Series WQ1/K1(LIFEBOOK WQ/K1)
「QH Series WQ1/K1」(LIFEBOOK WQ/K1)は11.6型2in1ノートPCで、丈夫さが特徴だ。主なスペックは以下の通りとなる。
・CPU:Celeron N4500/Pentium Silver N6000
・メモリ:8GB
・ストレージ:128GB
・ディスプレイ:タッチ/ペン対応11.6型液晶(1366×768ピクセル)
・OS:Windows 11 Home
・Office:なし/Office Home & Business 2024
DH Series WD1/K1(ESPRIMO WD1/K1)
「DH Series WD1/K1」(ESPRIMO WD1/K1)は、コンパクトなデスクトップPCで、ディスプレイを自分で選びたい人にピッタリだ。主なスペックは以下の通りとなる。
・CPU:Celeron G6900T/Core i3-13100T/Core i5-14400T
・メモリ:8GB/16GB/32GB
・ストレージ:PCI Express 4.0接続SSD(256GB/512GB/1TB/2TB)
・光学ドライブ:DVDスーパーマルチ/Blu-ray Disc(BD-RE)
・ディスプレイ:なし/21.5型フルHD/23.8型フルHD/27型WQHD
・ワイヤレス通信:なし/無線LAN+Bluetooth 5.3
・キーボードとマウス:USB接続/ワイヤレス(2.4GHz無線)接続
・OS:Windows 11 Home/Windows 11 Pro
・Office:なし/Office Home & Business 2024
DH Series WD2/K1(ESPRIMO WD2/K1)
「DH Series WD2/K1」(ESPRIMO WD2/K1)はスリムタワータイプのデスクトップPCだ。先に紹介したWD1/K1と比べると、パフォーマンスを重視する用途に向いている。主なスペックは以下の通りとなる。
・CPU:Core i3-13100/Core i5-13400/Core i7-13700
・外部GPU:なし/Quadro P620/NVIDIA T400/GeForce GTX 1650
・メモリ:8GB/16GB/32GB/64GB
・メインストレージ:PCI Express 4.0接続SSD(256GB/512GB/1TB/2TB)
・サブストレージ:なし/HDD(2TB/4TB)
・光学ドライブ:なし/DVDスーパーマルチ/Blu-ray Disc(BD-RE)
・ディスプレイ:なし/21.5型フルHD/23.8型フルHD/27型WQHD
・ワイヤレス通信:なし/無線LAN+Bluetooth 5.3
・キーボードとマウス:USB接続/ワイヤレス(2.4GHz無線)接続
・OS:Windows 11 Home/Windows 11 Pro
・Office:なし/Office Home & Business 2024
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