何かを独学で学ぼうと思ったとき、ChatGPTは非常に頼りがいのあるツールとなる。本記事では、独学の場面でChatGPTを活用するメリットとデメリットを踏まえつつ、具体的な運用方法のコツについて紹介していこう。
●独学にChatGPTを使うメリット・デメリット
自身のスキルアップのために何かを学ぼうと思ったとき、主な選択肢としては2つが挙がってくる。1つはスクールなどに通いながら学ぶ方法だ。こちらは、半強制的に学習する環境を整えられるのがメリットで、分からないことが出てきても講師に尋ねられる。ただし、デメリットとして、費用がかさみがちだ。
もう1つは、本を買ったり、Webサイトや動画配信サイトの情報を収集しながら独学で知識を収集していく方法だ。こちらは初期コストがさほどかからないのがメリットだが、そもそも何を学べばよいのかが分からないとき、そしてどうしても分からないところが出てきたときに、よい教材を見つけられなければ、壁を突破しづらい。学習を継続できるかどうかも、本人のモチベーションにかかってくる。
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さて、この独学のデメリットを幾分か解消するのにChatGPTが活躍する。ChatGPTに学ぶべき項目を尋ねれば一瞬でヒントが出力されるし、分からない項目の解説を尋ねれば、ある程度かみ砕いた情報を提示してくれる。
もちろん、ChatGPTの回答が常に正しいとは限らない点には注意しなければならないが、未知のジャンルの知識を得ようとしたときに、とっかかりを作るうえで、ChatGPTは非常に強力なツールとなるだろう。
●具体的な使い方のコツ
ChatGPTの使い方は自由だが、ここではまず、想定する学習分野における重要なキーワードや用語の一覧を作成することから始めることをオススメする。未知のジャンルにおいて、基本的な知識を体系的に整理し、理解を深めるための基盤を築けるからだ。学習すべきポイントを明確にすることで、学習計画のロードマップも可視化しやすい。
例えば、漢字に関する検定試験に向けて備えるとしたら、関連する語彙(ごい)をChatGPTにリストアップしてもらうことが可能だ。
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学ぶべき項目をリストアップしてもらったら、そこから必要な問題を作成してもらうとよい。例えば、上記の例では「これらの語彙を元に、書き取りの練習のための問題を作成してください。()内には平仮名で読みを記してください」と指示すれば、テキストベースで問題を作ってくれる。
漢字の勉強のような比較的シンプルな内容だけでなく、例えば初めて触れるプログラミング言語の学習などにおいてもChatGPTは有効だ。例えば「Javaの基本文法を覚えたので、次に勉強すべき項目を3個リストアップしてください」のように指示し、そこから勉強すべき内容を絞ってみよう。
詳細を深掘りすることで、ある程度は理解が深まるはずだ。ポイントは「初心者でも分かりやすく解説して」のような指示を入れること。解説を読み込んだら、何が分からないのかも見えてくるので、インターネット上で手動で検索すべき項目もつかめてくるはずだ。
概要がつかめてきたら、先ほどと同様に問題を出力してもらう。暗記する内容でない場合には、理解を深めるための実践問題を用意してもらうのがよい。その問題に挑戦したうえで、答え合わせもしてみよう。
このように、本や動画での独学でつまづいている学習者にとって、ChatGPTを使った別角度でのアプローチは新たな刺激になり、効率的な学習を促せるはずだ。特に、本や動画と違って、角度の違う類題を何度も生成できるので、繰り返しの実践練習にも役立ててみてほしい。
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