社長らの逮捕後に起訴が取り消された機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)への捜査を巡り、同社側は17日、公用文書毀棄(きき)などの疑いで書類送検された当時の警視庁公安部捜査員ら2人に対する東京地検の不起訴処分を不当として、東京の検察審査会に審査を申し立てた。
2人は2020年3月、同社元役員島田順司さん(71)の弁解録取書を裁断し、その経緯について虚偽の報告書を作成、行使した疑いで刑事告発され、不起訴(嫌疑不十分)となった。
うち1人と別の捜査員は、立件に不利なデータを除いた報告書を作成、行使した疑いでも告発され、不起訴になった。これについても同社側は検審に申し立てる方針。
申し立て後に記者会見した島田さんは「不起訴には驚き、大きな失望感を覚えた。二度とこのようなことを起こしてほしくない思いで申し立てをした」と話した。