これ絶対やめて!知らないと危険すぎる「カセットこんろ」の使い方

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2025年01月17日 22:00  クックパッドニュース

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カセットこんろは、ご家庭や出先で調理器具として使用したり、災害時に使用したり、多くの方が使用したことがあるかと思います。でも、カセットこんろの事故は毎年発生していることはご存知でしょうか。 製品事故の調査を行なっている独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の調査をもとに詳しくご紹介します。

カセットこんろ、「持っていないから使わない」は大間違い!

カセットこんろは、調理器具や防災用品として所持するご家庭が多いと思います。一方で「所持していない人」も使用する機会が生まれたり、使用せざるを得ない状況になることもあります。例えば、学校や職場の行事で使用したり、飲食店や友人宅など出先で予期せず使用したりすることも考えられます。つまり、カセットこんろの所持に関わらず誰もが使用者になる可能性があるのです。

カセットボンベの装着不十分が危険な事故の引き金に

カセットこんろの事故発生件数は、近年までは減少傾向にありましたが、2022年度からやや増加傾向に転じています(図1参照)。また、事故原因を調査した結果、「誤使用・不注意が推定されるもの」が約4割を占めていました(図2参照)。



先の約4割の内訳をみたところ、「カセットボンベが異常に熱くなるような誤った使い方をした」ことでカセットボンベが破裂したり、「カセットボンベの装着が不十分等でガスが漏れたまま点火した」ことで漏れたガスに引火したりして、事故に至っていました(表1参照)。


若い人ほどやってる!?危険すぎるカセットこんろの使い方

東京都が、都内在住で20歳以上の男女2,000人を対象にインターネットでアンケート調査を実施した結果の一部をご紹介します。
カセットこんろで禁止されている取扱方法の使用経験は「2台並べ」が最も多く5.6%、次いで「異なる調理器の上」が4.3%、「炭起こし」が3.2%でした。年代別では、年齢層が低いほど禁止されている取扱方法の使用経験が多い傾向にあります。



▲「カセットこんろ」で使用が禁止されている取り扱い方法を経験した人の割合
※出典:東京都生活文化スポーツ局「カセットこんろの安全性に関する調査」28P(令和6年4月)

たった3つ!事故を防ぐポイント

これまでの情報から、誰もが事故を起こす可能性があり、誤使用や不注意の中でも「カセットボンベの異常過熱・装着不十分」による事故が多いことが分かりました。これらの事故を防ぐポイントは3つです。

1. カセットボンベを確実にセットする

カセットこんろにカセットボンベを無理に押し込まず、取扱説明書に記載の向きや位置に従って確実に装着しましょう。

装着を誤った状態で使用すると、ガス漏れが生じて火災に至るおそれがあります。装着後に、異音や異臭などが生じた場合は、ガス漏れのおそれがあるので、直ちにカセットボンベを取り外して、ガスの臭いがしなくなるまで使用を中止してください。

2.カセットこんろを正しく使う

カセットボンベが異常に熱くなるような誤った使い方はやめましょう。

カセットボンベの中には液化石油ガスが液体と気体に分かれて入っています。カセットボンベが過熱されてしまうと液化石油ガスが液体から気体になろうと膨張し、カセットボンベの内圧が上昇して限界を超えると破裂します。



3.カセットボンベは40℃未満の場所に保管する

40℃以上の高温下や熱源のそばに放置したり保管することはやめましょう。

先の通り、内圧が上昇して破裂するおそれがあるので大変危険です。例えば、ストーブやガスこんろのそば、こたつの中、それから車中などは注意が必要です。 また、カセットこんろ使用後は、カセットボンベを取り外してから40℃未満の涼しい場所に保管しましょう。もちろん、未使用のカセットボンベも同様の場所に保管してください。


放置したままになってない?経年劣化や廃棄方法にも注意!

カセットこんろとカセットボンベは経年劣化します。例えば、カセットこんろやカセットボンベはガスの漏れを防ぐためゴムの部品が使われていますが、ゴムは使用の有無に関わらず、時間の経過とともに劣化していきます。 よって、外観に異常がなくても「カセットこんろは10年」「カセットボンベは7年」を目安に買い替えを検討しましょう。

また、カセットボンベを使い残したまま破棄すると、車内に可燃性のガスが漏れて火災に至るおそれがあります。缶を振って「シャカシャカ」音がしなくなるまで使い切ってから、破棄しましょう。その際、各自治体で廃棄方法が異なるため、お住まいの自治体の指示を確認して適切な方法で廃棄してください。

誰もが使う可能性のあるカセットこんろ。所持している方はもちろん、所持していない方も、正しい知識を身につけておくことが大切です。上記の3つのポイントをしっかり確認して、自分や大切な人の命を守りましょう。

参考資料

・“NO MORE ボンベ破裂”~約 4 割が誤使用・不注意 「カセットこんろの事故」を防ぐ3つのポイント~(NITE 2024年12月26日News Release)
・東京都生活文化スポーツ局「カセットこんろの安全性に関する調査」(2024年4月)
・カセットこんろとカセットボンベは経年劣化 します。(一般社団法人 日本ガス石油機器工業会)

取材協力:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)

NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)は「安全とあなたの未来を支えます」をスローガンに、経済産業省所管の法令執行や政策を技術的な面から支援している公的機関です。製品安全センターでは、家庭用電気製品等の事故の原因究明を再現実験により検証し、その結果を情報発信することで、製品による事故の未然防止に貢献しています。

>>NITE公式X(旧Twitter): @NITE_JP
#料理の安心 #キケンを知らせナイト 等のタグで発信します
>>YouTube NITE official

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このニュースに関するつぶやき

  • 漏れたガスで万一火が出たときは、慌てずボンベを外すんだよ。コンロの操作では止まりません。
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