セリエA第21節が18日に行われ、アタランタとナポリが対戦した。
今季序盤からセリエAの優勝争いを盛り上げる両チームが激突する。ホームチームのアタランタは前節終了時点で13勝4分3敗の成績を残し、勝ち点「43」で3位につける。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督就任から9年目にして、クラブ史上初のスクデットを狙える状況だが、現在は3試合連続でドローが続いており、上位陣との差を縮めるチャンスを有効活用したい。
対するナポリも、アントニオ・コンテ新監督を迎え入れた今季は序盤から好調をキープ。前節終了時点での成績は15勝2分3敗で、勝ち点「47」で暫定首位に立つ。2位につけるインテルは1試合未消化のなかで勝ち点が「44」という状況のため、暫定という立場ではあるが、優勝争いの中心に立っていることに間違いはない。現在は今季最多タイの5連勝中で、ライバルを蹴落とし、初の6連勝に近づきたい。
そんな両者による試合は、16分に均衡が破れる。ホームチームのアタランタは相手陣形を下げさせることに成功すると、マルテン・デ・ローンがラザール・サマルジッチとのワンツーでボックス右のスペースへ侵入。マイナスへの折り返しを受けたエデルソンが縦へ預けると、後ろを向いたボールを受けたマテオ・レテギがうまくターンし、左足で豪快な一撃を叩き込む。レテギの今季14点目で、アタランタが先手を取った。
アウェイの地で1点ビハインドを強いられたナポリは27分、ロメル・ルカクのポストプレーから攻撃へ転じる。落としを受けたスコット・マクトミネイが左へ預けると、前を向いたダヴィド・ネレスが縦へ突破。ボックス左で折り返しを受けたマッテオ・ポリターノが左足で強烈なシュートを突き刺し、ナポリが試合を振り出しに戻した。
勢いに乗るナポリは続く40分、アンドレ・フランク・ザンボ・アンギサが敵陣左サイドでボールを奪うと、ネレスとのワンツーで左サイド深い位置へ侵入。マイナスへ折り返すと、最後はフリーのマクトミネイがダイレクトでゴールネットを揺らし、ナポリが逆転に成功してハーフタイムに突入した。
後半に入ると、55分に再びスコアが動く。敵陣中央でルーズボールを拾ったレテギが左サイドへ広げると、待っていたアデモラ・ルックマンがドリブルを開始。対峙したジョヴァンニ・ディ・ロレンツォをかわすと、強引にボックス内まで持ち込んで左足で流し込み、アタランタが同点に追いついた。
スコアは2−2のまま時計の針が進んだが、試合はこのままでは終わらない。78分、ナポリは敵陣左サイドでのパス回しから、ザンボ・アンギサが深い位置まで飛び出し、左足でクロスボールを送る。このボールがニアサイドに飛び込んだルカクの頭にピタリ。ヘディングシュートでゴールネットを揺らし、ナポリが勝ち越しに成功した。
試合はこのままタイムアップ。撃ち合いを制したナポリが、今季セリエAで初の6連勝を成し遂げ、首位の座を守った。一方のアタランタは、セリエAでの黒星は第5節のコモ戦(●2−3)以来16試合ぶりとなったが、見方を変えると直近4戦未勝利と足踏みが続いている。
この後、アタランタは21日にヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第7節でシュトゥルム・グラーツとのホームゲームが控えている。一方で、ナポリは25日に次節のセリエAでユヴェントスをホームに迎える。
【スコア】
アタランタ 2−3 ナポリ
【得点者】
1−0 16分 マテオ・レテギ(アタランタ)
1−1 27分 マッテオ・ポリターノ(ナポリ)
1−2 40分 スコット・マクトミネイ(ナポリ)
2−2 55分 アデモラ・ルックマン(アタランタ)
2−3 78分 ロメル・ルカク(ナポリ)