ワークマンが展開する電熱線(ヒーター)入りのウェア「WindCore ヒーターシリーズ」が好調だ。これまでに約50万点を販売しており、すでに在庫がわずかな商品もあるという。今シーズンは新たに「半纏バージョン」も発売しており、こちらも売れ行きを伸ばしているようだ。
【画像】ワークマンの「着るコタツ」はどんな商品? 和風デザインの「半纏バージョン」も(計8枚)
ベストやジャケットといったメイン商品の価格は3900〜7800円(別売りのバッテリーは4900円)。同社の商品としては「比較的高価格帯」とのことだが、どのような背景から支持を集めているのか。
●「職人向け」のはずが……
WindCore ヒーターシリーズは、首の下や腰付近に電熱線(ヒーター)を内蔵したワークウェアシリーズ。
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2019年にベストタイプを発売したところ、寒さが厳しい現場で働く職人から支持を集め、「着るコタツ」の別名で人気シリーズとして定着した。バッテリーを取り外すこともできることから、「最初はそのまま着用し、寒さが本格化したらバッテリーを装着する」というように、気温の変化に応じて長く着用できる点が評価されているようだ。
バイクや釣りなどアウトドアの趣味の場で活用する人や、屋内での電気代節約を目的に買う女性客も目立ったことから、同社はラインアップの拡充を進めていった。
●売れ筋はベスト
今シーズン販売しているのは、「ヒーターインナーベスト」(3900円)や「ヒーターフリース長袖ジャケット」(4500円)、「デュアル4ヒーター透湿防水防寒ジャケット」(7800円)など。今冬は気温が下がるタイミングが後ろの方にずれ込んだことから、前年と比べると売れ始める時期は半月ほど遅れ、11月頃から本格的に売れ始めたという。
売れ筋はベスト型のアウター「ウィンドコアヒーターベスト」(3900円)だ。担当者は人気の背景について「動きやすく作業性が高いので、現場やオフィスで作業される方も着用しやすく、アウターの下に着用するといった重ね着がしやすいのでは」と話す。
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●節電ニーズ受け「室内向け」を充実へ
また、この冬新たに投入したのが、中綿入りの「ヒーター半纏」(3900円)。ヒーターウェアの人気の背景には、電気代の上昇を受けて「家全体をあたためるよりも、体をあたためられる方が経済的だ」と考える人が増えたことも大きな要素としてあるという。ワークマンはこうした「おひとり様暖房」の需要をくみ取り、高齢者や寒さに弱い人を想定し「室内でリラックスして利用できる商品」としてヒーター半纏を開発した。
主に室内での利用を想定し、オーソドックスな半纏と同様に紐止めを付け、和を感じられるデザインとした。デザインの珍しさから、SNSでも話題を集めているようだ。
顧客の活用例をくみ取り、ラインアップを充実させたヒーターウェアシリーズは、この冬どこまで販売を伸ばせるか。
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