<フィギュアスケート:全国高校選手権(インターハイ)>◇22日◇最終日◇KOSE新横浜スケートセンター◇男子フリー
ジュニアながら昨年末の全日本選手権2位の中田璃士(りお、16=中京大中京)が初優勝を収めた。
ショートプログラム(SP)首位で迎えたフリーで1位の150・54点とし、合計226・52点。前回2位だった世界ジュニア選手権(2月24〜3月2日、ハンガリー)では、日本男子7人目の優勝を目指す。
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会心のフィニッシュポーズとはならなかった。中田は演技後に「狙いました」と氷上でうつぶせになった。あおむけで大の字となった昨年末の全日本フリーをほうふつとさせるパフォーマンス。会場は沸いたが、当人は「疲れすぎて、うれしいというよりも立てなかった」と汗を拭った。
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冒頭の4回転トーループを含む全7本のジャンプを着氷し、2位と26・45点差で制したが「疲れが演技に出ている」と反省。日ごろ体力強化の目的で課している約5キロのランニングでは「半分もしないくらいで無理と感じてしまう」と途中から歩き始めることがもっぱらだ。
今大会へはプログラムの練習も十分に積めなかったという。自分と向き合う大切さを実感し「滑り込まないと勝てない」と言い聞かせた。
約1カ月後には世界ジュニアに臨む。初出場だった昨年は1・44点差で優勝を逃した。雪辱を期す今年は、フリーで4回転ジャンプを2本投入する。前回から1本増やし「前は負けていた選手をぶっ倒したい。圧倒的な差をつけたい」と宣言。年齢制限のため、26年ミラノ・コルティナ冬季五輪には出場できないが、まずはジュニアの世界大会で頂点を狙う。
求めるのは結果だけではない。フィニッシュポーズのリベンジも予告した。「今回のうつぶせは練習なので。世界ジュニアでは完成度を高めたい」。次は納得のいく演技を通し、大満足のフィニッシュを決める。【藤塚大輔】
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