【バスケ】視力６・０？　B3新潟のネルソンが想像を超えた視力を披露

驚異の眼力でチームを浮上させる。Bリーグ3部（B3）の新潟アルビレックスBBは23日、埼玉戦（25、26日、アオーレ長岡）に向けた練習をアオーレ長岡で行った。メニューを消化する中、得点源の1人、SGアント・ネルソン（26）の想像を超えた視力が明らかになった。

チームメートを驚愕（きょうがく）させる出来事が起きたのは試合形式に入る前、ボールを使ってコートを往復する練習の最中だった。コートの端まで走り切ったSG浜高康明（27）が勢い余ってかんでいたガムを口外に飛ばしてしまった。

メニューを止めて数人でコート内を探そうとすると、逆サイドのリング下にいたネルソンが叫んだ。「エンドコート！」。浜高がネルソンの対面付近のリング下を見ると、エンドコートの白線上に探し物が。

アオーレ長岡のバスケットコートの縦は公式戦と同じ28メートル。「あるのがはっきり分かった」とネルソン。視力表では、5メートル離れた位置から直径7・5ミリ、切れ目1・5ミリの輪が見えるのが視力1・0と定義されている。約30メートル離れて見える視力は6・0に近い計算だ。

ネルソンが最後に視力を測ったのは日本でいう中学時代。「その時は2・0だった。子どものときからよく見えていたよ」。試合中もコートの全景がクリアに映るという。「アップのときは相手の表情を観察する」と武器を最大限に生かしている。

ここ5試合は途中出場ながら連続で2ケタ得点。素早いドリブルからのレイアップでスコアメークしてきた。埼玉戦は昨年11月1日の東京Z戦以来の先発の可能性もある。「2つ勝って相手を追い返したい」と連勝を見通した。【斎藤慎一郎】

◆アント・ネルソン　1998年10月20日生まれ、米国出身。マンハッタン大を卒業後、デラウェア・ブルーコーツ（米国）、アトレティコ・ペトロレオス・デ・ルアンダ（アンゴラ）でプレー。24年7月に新潟に入団。ポジションはSG。195センチ、82キロ。背番号55。

○…鵜沢潤監督（43）がチームを一喝した。試合形式に入ってまもなく、練習を止めて「静かだし、やることをやっていない。次ぎ勝てる雰囲気がない」。この日の練習開始は当初予定の午後1時から午前10時に早めた。選手に疲労の色が濃いため、午後を休養に当てるためだった。練習時間も1時間30分ほどと短め。「その分、集中してやらないと」。新潟は現在15勝13敗で7位。今節埼玉、次節東京Z戦（2月1、2日）とホームが続く。「ここで勝ち続けないと」。勝負どころとみて、チームを引き締めた。