ヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第7節が23日に行われ、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)とレンジャーズ(スコットランド)が対戦した。
マンチェスター・ユナイテッドはここまでのELの戦いでは3勝3分と無敗を維持。エリック・テン・ハフ前監督の体制下では3戦連続ドローと不安の残る滑り出しとなったが、ルート・ファン・ニステルローイ暫定監督(現:レスター)が第4節PAOK(ギリシャ)戦を2−0で初勝利へ導くと、ルベン・アモリム体制でも2連勝。既に決勝トーナメントプレーオフ出場圏内の24位以内に入ることは決まっているが、過密日程を考慮すると、是が非でもラウンド16へのストレートインを目指したい。
ELで4連勝を目指す今節は、ここまで3勝2分1敗と悪くない成績を残すレンジャーズを『オールド・トラフォード』に迎える。試合は序盤の4分、左サイドからカットインしたアレハンドロ・ガルナチョが右足を振り抜くも、シュートはGK正面。良い入りを見せたのはマンチェスター・ユナイテッドかと思われたが、最初の決定機はレンジャーズが作り出す。
11分、ピッチ中央付近でジェームズ・タヴァーニアーがボールを奪ったところから、背後のスペースへ浮き球のボールを送ると、駆け上がってきたルドヴァン・ユルマズがボックス左からボレーシュートを放つ。ここはGKアルタイ・バユンドゥルが弾き出す。
その後はマンチェスター・ユナイテッドが攻勢を強め、ガルナチョが再びきわどいシュートを放ったほか、23分には右コーナーキックからマタイス・デ・リフトがゴールネットを揺らすも、ここは直前でのファウルが確認され、ゴールは認められない。前半はこのままスコアレスで終了した。
後半に入ると、序盤にセットプレーで均衡が破れる。52分、クリスティアン・エリクセンが左コーナーキックを蹴ると、GKジャック・バトランドのオウンゴールを誘発。マンチェスター・ユナイテッドが先手を取った。
1点をリードしたマンチェスター・ユナイテッドは追加点を狙ってゴールへ迫るシーンを作り出すも、勝利を手繰り寄せる追加点は奪えない。このまま終盤に差し掛かると、83分にはレンジャーズが決定機構築。ベイリー・ライスからのスルーパスで背後をとったシリル・デセルスがループシュートを狙うも、ここはポストに嫌われた。
マンチェスター・ユナイテッドが逃げ切るかと思われたが、試合はこのままでは終わらない。88分、レンジャーズの最終ラインから放たれたロングボールがハリー・マグワイアの頭を超えると、狙っていたデセルスが反転から左足で狙い澄ました一撃を叩き込む。レンジャーズが土壇場で試合を振り出しに戻した。
だが、マンチェスター・ユナイテッドもこのまま試合を終わらせはしない。後半アディショナルタイム、敵陣へ相手を閉じ込めた状況のなか、最終ラインから持ち運んだリサンドロ・マルティネスがアーリークロスを送ると、背後へ飛び出したブルーノ・フェルナンデスがダイレクトで仕留める。再びマンチェスター・ユナイテッドが前へ出た。
試合はこのままタイムアップ。意地を見せたレンジャーズが土壇場で同点に持ち込んだものの、最後にキャプテンが勝負強さを示し、マンチェスター・ユナイテッドが2−1で勝利した。これでELでは4連勝、公式戦では2試合ぶりの白星となり、ラウンド16へのストレートインに大きく前進した。
次節は30日に行われ、マンチェスター・ユナイテッドは敵地でFCSB(ルーマニア)と、レンジャーズはホームで町田浩樹が所属するユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー)と、それぞれ対戦する。
【スコア】
マンチェスター・ユナイテッド 2−1 レンジャーズ
【得点者】
1−0 52分 ジャック・バトランド(OG/マンチェスター・ユナイテッド)
1−1 88分 シリル・デセルス(レンジャーズ)
2−1 90+2分 ブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)